中小企業診断士として長く活動する魅力

中小企業診断士の魅力とはなんでしょうか。診断士を目指す方向けのサイトを見てみると、資格取得で自分がどう変わるかという視点での記事はたくさんありましたが、長期間の活動という視点で魅力が書かれているものはあまりありませんでした。この記事では長期間関わることでの魅力を紹介しています。

こんにちは。
士業として中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域の発展に貢献したい、
そんな思いを実現したいという方に対して恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いする迅技術経営の森です。

本当に早いもので、私は2013年2月に中小企業診断士として登録し、この記事の公開時点(2024年2月)で11年になります。
正直なところ、診断士になったときには10年という時間はあまり想像できていませんでした。
しかし、ありがたいことに多くの経営者さんと長いお付き合いをさせていただくご縁をいただくことができ、診断士(もしくは士業)としてとても大きな、でも当事者にならなければなかなか実感できない「魅力」があると思います。


そこで今回は、「長期間の支援」というテーマで書いてみたいと思います。

興味のある方は以下の記事もご覧ください。
中小企業診断士という仕事のモチベーションの保ち方
中小企業診断士という仕事をこよなく愛する人
【中小企業診断士の仕事がない】取っても食えない?

 

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女性診断士は少ない?(その2:女性経営者×女性診断士)

女性経営者は増加傾向にあるといわれていますが、実際のところどうなのでしょうか?また、女性経営者はどのような悩みを抱えているのでしょうか?女性診断士(士業)だからこそ可能な女性経営者に対する支援のあり方について考えるきっかけになれればと思います。

こんにちは。中小企業診断士の森です。
前回に引き続き、「女性の中小企業診断士」のテーマです。

前回は、診断士受験者や合格者の中での女性比率、そして他士業と比較した女性比率の状況を見てみました。
近年は中小企業診断士を目指し、合格する女性が増加傾向にあるものの、他士業と比較すると依然として低い、ということがわかってきました。

今回は、少々乱暴な切り口ではあるものの、「女性経営者×女性診断士の可能性」という視点で書いていきたいと思います。

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女性診断士は少ない?(その1)

女性の中小企業診断士が少ない。診断士として(特に地方で)活動しているとよく感じることです。実際のところどうなのでしょうか?今回は中小企業診断士試験及び資格における女性の割合と他士業とのデータを比較しながら、以前と今、そして今後どうなっていくのかを見たいと思います。

こんにちは。中小企業診断士の森です。

女性の就業比率が高まっている昨今ですが、今回は「女性×診断士」という切り口で書いてみたいと思います。

ボリュームが大きくなりそうなので、今回は「他士業との比較を通じた診断士×女性」という切り口で書いていきます。

次回は少々乱暴であることを承知の上で、「女性経営者×女性診断士」の可能性について触れたいと思います。

結論を申し上げると、
・受験者、合格者ともに女性が絶対数でも割合でも増加している。
・でも他士業と比較するとまだまだ少ない
ということがいえそうです。以下、詳しくみていきましょう。

 

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営業職から中小企業診断士への転身

営業職と中小企業診断士。あまり共通点がないように思われるかもしれませんが、実はこの2つの仕事には多くの共通点があると考えています。さらに、営業職ならではの苦しみ・葛藤は、意外と診断士の仕事では緩和されるかもしれません。営業職は好きだけど悩みもある…という方はぜひご覧ください。

【2023年4月3日 投稿】
【2023年5月1日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森です。
今回は「営業職と中小企業診断士」というテーマでお話してみたいと思います。

営業職と中小企業診断士にはあまり共通点がないため、営業職から中小企業診断士に転身する人は少ないと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、私は双方に活かせるスキルがあると考えています。

どんな部分がそれぞれの仕事に活かせるスキルになるのか、そして営業職から中小企業診断士に転身する理由、営業職と共通する中小企業診断士のやりがいなどを考察します。

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AIに代替されにくい中小企業診断士という仕事

大変ご無沙汰しております。石川県の中小企業診断士の森です。
更新ができておらず申し訳ありませんでした。
更新していなかった時期のことも含め、
少しずつまた皆さんに情報をお届けしていきたいと思います。

今日は最近特に注目を集めている「AI(人工知能)」についてです。
直近ではAIチャットボットである「ChatGPT」が
大きく注目されています。

一方で、AIに代替されにくい仕事として、
中小企業診断士が注目されているのはご存じでしょうか。

日経新聞「AI時代のサムライ業(上)代替の危機 新事業に挑む(2017年9月25日記事)」より引用

 

AIが将棋やゲームで人間に勝った、AIに記事執筆をさせたら数秒で10本もの
記事が完成したなどの情報を耳にする機会が増えたことで、
「AI=人間が敵わない存在」という風に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、報道されるのはAIの得意とする分野の成果のみで、
AIにも不得意な領域があるそうです。
それが、ヒューマンスキル(交渉・コミュニケーション・ヒアリング・
コーチングなど)が必要とされる領域です。

 

■AIに代替される可能性が高い仕事

AIに代替される可能性が高い仕事の中には、
行政書士・弁理士・税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士など、
複数の士業も含まれています。
一方で、士業の中でも代替可能性が低いとされているのが、
中小企業診断士と弁護士です。

◯AIの得意・不得意領域

そもそもAIが得意としているのは、ゴールの最適化と単一作業です。
画像・映像・音声の解析、明確なルールがある作業、
数値化されていることの推論など、
多くのデータを取り込んで最適な答えを導き出すのが得意です。

つまり、AIを活用するには数値化できるゴールを出す作業と、
学習のための豊富なデータを揃える必要があります。

その真反対にあるのが、人の行動や思いなどの定義が曖昧なものに対して
答えを出す仕事です。
例えば「人生にとって大切なこととは?」など、
人や状況によって定義が異なるような曖昧なものの答えを出すことは苦手です。
他にも少ない情報から答えを導き出すこと、文脈を理解すること、
経験から答えを出すこともAIの不得意分野です。
(もしかすると前述のChatGPTの登場により、
これも今後大きく変わってくるかもしれません)

つまり、「AIが得意=代替されやすい」のは書類手続き等、
定型的な業務が多い仕事。
「AIが不得意=代替されにくい」のがその人、
あるいは企業に合わせた「オーダーメイドの仕事」だと考えています。

中小企業診断士以外の士業で代替されにくいとされている弁護士も、
依頼人の気持ちを理解して課題解決をする点で、
高いヒューマンスキルが求められる仕事です。

 

■中小企業診断士が代替されにくい理由

ここで改めて、中小企業診断士がAIに代替されにくい理由を考えてみましょう。
1つは経営企画から戦略、財務、販売・マーケティング、人事労務までと
幅広い領域のコンサルティングを担う仕事であること
もう1つは、感情や想いを汲み取って仕事をする必要があることです。

相手に共感し、どうしてほしいのかを汲み取った上で、
幅広い範囲に及ぶ課題を解決しなければなりません。
最適化が得意なAIに各種の条件を入力して答えを導き出させたとしても、
それがその会社にとって最適な戦略かどうかはわかりません。
自分が経営者だったら一般的に優れている戦略よりも、
こちらの意図を汲み取った戦略の方がありがたいと思うのではないでしょうか。

このように企業によって大切にしたいこと、
理想とする未来が異なるため、
その会社ごとに違うコンサルティングが必要です。
AIが得意な定型業務の正反対の仕事だからこそ、
中小企業診断士がAIに代替されにくいという結果が出ているのでしょう。

もちろん、今後の進化によってはAIの不得意領域が
少なくなってくるかもしれません。
しかし、対話から悩みや課題を導き出すのは人間が長けている領域で、
人間に対して求められる価値はまだまだ伸びしろがあります。
人間の得意領域はそのまま磨きつつ、AIの得意な分析力を借りれば、
より質の高いコンサルティングができるようになると考えています。

AIに代替されないからこの仕事には将来性があると考えるだけでなく、
AIによる技術を活用してより質の高い仕事を目指すことで、
中小企業診断士として大きく成長できます。

それが、クライアントの利益を生み、
中小企業を支えることにつながっていくはずです。

中小企業診断士資格取得後のキャリア形成(新卒診断士)

一般的に30代以上で取得されることが多い中小企業診断士ですが、筆者は新卒で中小企業診断士の事務所に就職し、24歳で資格を取得しました。診断士として5年、6年と経験を積む中で、バックグラウンドを全く持たない診断士がどのようにキャリアを蓄積していったのか、また今後のキャリアをどのように考えているのかを記載しています。

【2020年7月18日 作成】
【2023年7月11日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

以前この記事は中小企業診断士の資格を取得してから
7年半の時点で作成しましたが、
10年を超え、また記事作成から3年が経過した
ということで更新してみたいと思います。

 

また一次試験の日が近づいてきました。
今年からは金沢でも受験が可能となり、
名古屋や大阪、東京まで出なくてよくなったので
地元の受験者にとってはかなり楽になると思います。

一次試験は勉強時間と結果がある程度比例関係に
あると思っております。
最後まで諦めず、1歩ずつでも着実に進んでいきましょう。

 

さて、多くの方は中小企業診断士という資格を
ご自身のキャリアの一環として捉えられていると思いますが、
診断士として活動している身として、
また資格を通じて夢を叶えることを応援する企業として、
資格取得後のキャリアの状況について書いていきたいと思います。

(今日は私(森)の分ですが、シリーズ化して他の診断士についても
お話できればと思います)

 

1.これまで

・大学在学中に中小企業診断士の勉強を開始する。
・1回目は一次試験は合格したものの、二次試験は不合格。
・勉強2年目の時に今の会社に入社し、その年に二次試験合格&登録(当時24歳)。
※実務補修を受けずに登録する方法についてはこちらをご覧ください。
「中小企業診断士の実務補修を受けずに登録しました」
・2年目(25歳の終わり頃)から少しずつ一人でお客様対応を
するようになる。
・一人で活動し始めてから3年程度は支援機関からの
専門家派遣業務が中心。その後、少しずつ民間のお客様が増える。

詳細は以下の記事をご覧ください。
「未経験で中小企業診断士になる モデルケース(新卒)」

 

2.現在

・35歳(診断士取得から約10年半が経過)
・ほぼすべてを一人で活動する。
・公:民間=6:4
・支援先の業種は偏りなし。
(若干製造業が多いですが、これは石川県内の産業や
弊社のこれまでの支援業種の影響が強いと考えられます)
・次のキャリアを考え、2023年3月に大学院修士課程を修了。
・個々の企業に対する支援の他に、支援機関経由の
セミナー講師も年間5~10件程度務めさせて
いただいております。
自社の事業として戦略マネジメントゲームを
7年ほど前から実施。

 

3.キャリア① ~がむしゃら期(25歳~27歳頃)~

私は東日本大震災を契機に、地方の中小企業が今後のずっと
事業を続けていくためのお手伝いをしたいと思い、
診断士を目指し始めました。

既にこのブログにも何回か書きましたが、
新卒で今の会社に入り、社会人生活を経ないまま
中小企業診断士になったので、診断士としての活動に
役立つようなキャリアは持っていませんでした。

診断士として活動するようになってから数年間は
とにかく経験を重ねることが大事だと思い、
業種や支援の内容にかかわらず何でも受けていました。

特に、診断士2年目くらいから「ものづくり補助金」を
をはじめとする各種の中小企業支援施策が開始され、
そういった補助金などの申請をお手伝いする中で
様々な業種の内情について勉強しました。
今から振り返ると、様々な業種で今後の方向性について
前向きに考えている方々と出会えたことは
大いに役に立っているように感じます。

 

4.キャリア② ~モヤモヤ期(28歳~30歳頃)~

なんでも仕事を受けていた一方、キャリアという観点では、
お恥ずかしながら十分に検討を重ねることができない時期でもありました。

業種の切り口で深めていくのか、支援内容の切り口で深めていくのか…
もともと思いだけで始めたため、大いに悩んだ期間でした。

なかなか支援に対する軸も持てておらず、
仕事はありがたいことに増えてはいて、
民間契約のご縁をいただく機会も増えていましたが
自分の中では「何かを積み上げた」ということが
なかなかできない期間でした。

 

5.キャリアの明確化 ~活動期(31歳~現在)~

モヤモヤとした期間が続いている中で考えるようにしていたのは、
自分のルーツをさかのぼってみることでした。

自分がこれまで何を考えてどのような決断をしてきたのか、
また自分の親や家系にもさかのぼって、自分がどのように
生まれ育ってきたのか。そんなことを考える機会が
増えていました。

そのような時間を持つ中、31歳の時にストンとお腹に落ちる
今後進みたいキャリア像が明確になりました。
その時は明確な姿にはなっていませんでしたが、
その後も自分の中で考えたり、人に話したりしながら、
少しずつやりたいことの具体化とその実現方法を
考えていきました。

地方の持続性を将来にわたって確保するために、
医療・福祉の業界における経営や政策についての
分野を深堀りしていくことにしました。

その後実現に向けた第一ステップに進むことが決定し、
2021年4月から大学院修士課程に進学しました。

そして2023年3月、無事修士課程を修了しました。
当初描いていた大学院での研究内容とは
結果的に異なってしまいましたが、
ヘルスケア領域について幅広く知識を習得し
多くの友人を得られたことは何よりの果実です。

また、ライフワークに…と考えていた
教育関係に関しては、
大学院での研究内容と重なる部分も多く、
今後関わりを増やしていきたいと考えています。

大学院の間は仕事のボリュームを半分程度まで
減らしていただいていましたが、
2023年4月からは本格的に仕事を再開しています。
いろいろな方に対して、大学院での経験を活かして
ヘルスケア関係の支援をしたいですとお伝えしていたところ、
素敵なご縁もいただけております。

 

6.さいごに

現在進行系での話のため、脈絡なく終わってしまいましたが、
診断士としてどのように世の中に貢献していくかということについては
無限の選択肢があり、どれも正解です。

資格取得に向けて勉強中の方、勉強を始めようか迷っている方、
資格を取得して活かしたいと思っている方、
いろいろな立場の方がいらっしゃるかと思います。
少しずつでも自分との対話やそのアウトプットに取り組み、
長期的なあるべき姿をブラッシュアップしていきましょう。
(最初から完璧なあるべき姿を持てる方が極々少数だと思います。
自分に問いかけ、他者に話してフィードバックを得ながら、
少しずつ磨き上げるしかないのかもしれませんね)

森の今後については、この記事を更新していく形で
随時発信していきたいと思います。

また、弊社の他の診断士のケースもここで紹介していければと
考えていますが、いずれも道半ばばかりだと思います。

他にも「こんなことを聞いてみたい」「こんなことが知りたい」
ということがあれば、コメントでいただけますと幸いです。

もし中小企業の支援をしたいという思いを持ちながらも、
「未経験だから」「今までに関連する仕事をしたことがないから」
といったことで悩んでいる方がいらっしゃるのであれば、
まずはご相談いただければと思います。

弊社の士業は、いずれも少し変わった経緯でなった者が
多いですので、何か気づきを得ていただけるかもしれません。

お問い合わせはこちらから、ぜひよろしくお願いいたします。

また、弊社という場を通じて士業資格を取得し、
地域に還元したいという思いを持つ方がいらっしゃいましたら、
こちらの採用ページをご覧ください。

中小企業診断士は浅く広く?狭く深く?

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

新型コロナウイルスの影響、皆さんお住まいの地域では
いかがでしょうか。
これまでと生活や時間の使い方が大きく変わった方も
多いのではないでしょうか。
中小企業診断士の一次試験まで、通常ならあと3ヶ月。
周りの変化に流されず、やるべきことを一つずつ
こなしていただければと思います。

さて、今回は「中小企業診断士の仕事の範囲」
について書いていきたいと思います。

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副業としての中小企業診断士

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

新型コロナウイルスの影響、皆さんの側では
いかがでしょうか。
弊社のある石川県は、早い段階から感染者数が
急増した影響で「特定警戒都道府県」に
指定されております。

観光関連産業や飲食業などの業種を中心に
大変厳しい状況となっております。

このような時、我々中小企業診断士としては
できることが限られており、大変歯がゆい思いがあります。
一刻も早く、もとの生活に近い状況に近づくことを
祈っております。

 

さて、今回は「副業としての中小企業診断士」
についてお話していきたいと思います。

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平時と有事での中小企業診断士のあり方

中小企業診断士の森研介です。

前回の投稿からかなり時間が空いてしまいました。
しっかりと定期的に投稿を継続していきます。

 

さて、投稿が空いてしまった間に世の中では
新型コロナウイルスの感染が急速に広がりました。

私が聞く限りでは、ほぼすべての業種で
何らかの影響を受けていらっしゃいます。

今回の件による倒産や雇用の減少を防ごうと
様々な施策が打ち出されておりますが、
いつまで感染拡大が継続するかもわからず
おさまったとしても消費が戻る時期は
さらに先になると考えられることから、
まだしばらくは厳しい状況が続きそうです。

今回は、平時と有事における中小企業診断士の
あり方について書いていきます。

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中小企業診断士は激務か?

中小企業診断士の資格取得を検討されている方の中には、「診断士は激務ではないのか?」ということを懸念されている方が少なからずいらっしゃるようです。「激務でもその分たくさん稼げるならいい!」「それほど稼がなくてもいいからほどほどに働きたい」いろんな働き方があると思いますが、データの面から「診断士と激務」を見ていきます。

【2020年2月5日 作成】
【2024年2月4日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森です。

 

中小企業診断士に関連して検索されているワードに「中小企業診断士 激務」というものがありましたので、今回はこれについて書いていきたいと思います。

 

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中小企業の改革は必要なのか?

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士の勉強をしている方であれば
ご覧になった方もいらっしゃると思うのですが、
今年9月より、東洋経済オンラインにて
デービッド・アトキンソン氏による中小企業に
関連する記事がいくつか投稿されております。
(興味のある方はこちらからご覧ください)

我々中小企業診断士の中でもこの記事のことは
話題になっていて、弊社でも週礼にてこの話題が
上がったことがありました。
この相談室のコンセプトとは外れる部分もありますが、
我々の仕事そのものの理念にも関わってくる部分なので
今回はこのテーマを取り上げたいと思います。

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「未経験から中小企業診断士」の診断士としての歩み(その2)

こんにちは。
迅技術経営の森です。

前回、新卒で完全未経験だった森が資格取得以降、
どのような仕事をしてきたのかについてお話しました。
記事はこちらからご覧いただけます

今回はその続きとして、現在の日常での仕事のしかたについて
書いていきたいと思います。
(前回も書きましたが、あくまで一例だと思ってください)

お客様との打合せは、主に日中の時間帯に行います。
ただ、当然お客様のご都合が最優先なので、
夕方~夜の時間帯に行われることもあります。
打合せの場所は、現地(お客様の事務所等)で
行われることが中心ですが、支援機関経由の場合は
支援機関様の打合せスペースで行われることもあります。

打合せ時間は概ね2~3時間程度の場合が多いと思いますが、
顧問契約をいただいているお客様の場合は、
5~6時間ほど滞在して作業もしながら集中的に何かを詰めたり、
午前・午後で別々のテーマについて打合せをする場合もあります。

弊社の場合、石川県内でも加賀から能登まで、
また最近では富山県や福井県へ伺う場合もありますが、
原則車で事業所まで伺っております。
なので、1日の半分くらいが移動時間になる場合もあります。

通常、1日に1件以上打合せが入っている日が大半であり、
時には3~4件入っているときもあります。
(10時から、13時から、16時から、19時からセミナー、など)
また週末も、いつもというわけではありませんが、
セミナーや打合せが入っていたりします。

日中はこのような形で外にいることが大半なので、
お客様との打合せ内容を踏まえた起案は早朝と夜が中心です。
時には起案日を設けて集中的に進めるときもありますが…

ちなみに、お客様と打合せをする頻度ですが、
顧問契約をいただいている方の場合は月に1回程度、
公的機関経由の場合は、状況によって様々ですが、
2週間~1ヶ月に1回程度の頻度のことが多いです。
打合せの最後には次までに進めるべき宿題を出し、
それを確認しつつ次回の打合せに備える、という流れです。

弊社での中小企業診断士としての働き方、なんとなく伝わったでしょうか。
何度も言いますが、これはあくまで一例に過ぎないので、
中小企業診断士の数だけ日々の過ごし方があると思っていただけると幸いです。

弊社では、「未経験だが中小企業の支援に携わりたい」という
思いを持つ方と一緒に働きたいと思っております。
ご興味のある方、聞いてみたいことがある方は、
ここをクリックしてください(問い合わせフォームにジャンプします)。

弊社の考え方や求める人材像などは、
こちらからご覧ください。

よろしくお願いいたします。

「未経験から中小企業診断士」の診断士としての歩み(その1)

【2019年11月1日 投稿】
【2023年4月17日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

10月20日に中小企業診断士の二次試験が実施されました。
受験された皆様、感触はいかがでしたでしょうか?

さて、中小企業診断士を目指している方の中には、
大きく分けて「企業内に残る(キャリアアップのために受験)」方と
「(将来的に)中小企業診断士として活動する」方が
いらっしゃるのではないかと思います。

今すぐではなくても、中小企業診断士として中小企業の支援に携わりたい!
という気持ちをお持ちの方も多いことと思います。
ただ、そうした方の共通の悩みに、
「実際に中小企業診断士がどんな活動をしているか、
どのように経験を積んでいるかわからない」
というものが多いのではないでしょうか。

かく言う私自身がそうでした。

なので今回は、
大学時代に中小企業診断士を目指し、
新卒で中小企業診断士事務所に入社し、
現在中小企業診断士として6年半が経過した
という森の視点から、中小企業診断士としての活動をご紹介したいと思います。
(診断士としての働き方は本当に多様なので、
あくまで数ある中の一例として捉えていただけると幸いです)

その2はこちらからどうぞ

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若手(20代、30代)の中小企業診断士に需要はあるのか?

こんにちは。中小企業診断士の森です。

私は2013年2月に、当時25歳で中小企業診断士に登録しました。
現在(2019年9月)、私は31歳になり、中小企業診断士として7年目を迎えています。

J-Net21様が公表している「データでみる中小企業診断士2016版」
によると、
50代が最も多く29.1%、次に60代(25.6%)、40代(22.9%)と
続いており、40代~60代で全体の4分の3以上を占めていることがわかります。
30代以下では約10%、20代に至っては0.6%しかいません。

この結果は企業内診断士として活動されている方も含んだ統計ですので、
本当に中小企業診断士の業務を行っている方ではもう少し変わってくるかも
しれません。
しかし、中小企業診断士の世界では30代以下は少数派、という
全体的な傾向は変わらないのではと思います。

今回は、このようなかなり少数派の若手中小企業診断士の需要について、
実体験を基にお話していきたいと思います。
“若手(20代、30代)の中小企業診断士に需要はあるのか?” の続きを読む

中小企業診断士の募集

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士の募集は、いつ実施されて、具体的にどんな仕事が募集されていますか?

結構稀ですが、そんな質問を受けることがあります。

この質問は、中小企業診断士を目指している方というより、中小企業診断士として登録されて間もない方からお受けします。

個人的見解ですが、中小企業診断士に登録したものの、登録前とあまり環境が変わらないので何とか環境を変えたいという方が多いのではとお見受けしています。

中小企業診断士はどんな形で募集されているのだろう。そう思ってネットで検索してもこれはと思った情報が検索されないので聞いてみようという流れではないかと思っています。

中小企業診断士の募集といってもいろいろあります。

1 常勤の中小企業診断士を募集している

2 非常勤の中小企業診断士を募集している

3 中小企業診断士を推奨資格として募集している。

共通しているのは不定期であることです。

1 常勤の中小企業診断士の募集
常勤の中小企業診断士を募集しているというのは、プロジェクト単位(3年以内が多い)での中小企業診断士を募集していることが少なくありません。
具体的には、国のプロジェクトの予算であることが多く、文部科学省や経済産業省や厚生労働省等のプロジェクトを受託した公的機関が有資格者を募集するものです。
2018年11月の現在でいうと、経済産業省のよろず支援拠点や厚生労働省の働き方改革推進支援センターや文部科学省の地域イノベーション関連が挙げられます。
ほとんどが公募で、プロジェクトマネージャーは経験豊富な方が、サブマネージャーは比較的経験が少ない方が応募されることが多いのではと思っています。

2 非常勤の中小企業診断士を募集
定番となっているのは、中小企業診断士の講座の添削など中小企業診断士試験関連での募集
最近は、ものづくり補助金など時期が決まっている事業の申請書の申請支援のために、中小企業診断士を非常勤で募集しているところもあるようです。
また、短大や大学などの非常勤講師を中小企業診断士に依頼するケースも少なくありません。
さらに、企業研修を請け負っている研修会社から、非常勤で、研修の講師や研修のサポート業務をお願いされるケースもあります。
最近はランサーズやクラウドワークスにも中小企業診断士が登録していることもありますので、探してみると仕事は少なくないかもしれません。

3 中小企業診断士を推奨資格として募集している
これは、求人情報として公開していることが多いです。
ある程度大手の会社の総務部門の求人や金融機関の中途採用や公的機関(いわゆる中小企業支援3団体)の中途採用など多岐にわたっています。

どんな仕事なのかは、その募集機関によって異なると思いますので、1つ1つあきらめずに探し続けてみてはいかがでしょうか?

せっかく苦労して試験に合格し、登録した中小企業診断士を活かしたいと思うのは当然だと思います。

中小企業診断士は目的ではなくて手段。

皆さんが思う目標に近づくための有効な道具です。

その道具をうまくいかせることを期待しています。

士業が育つ組織として、中小企業の支援を行う迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

興味を持っていただいた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士として独立を検討している

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士として独立を検討しています。
どのくらいで食べられるようになりましたか?

こんな質問を受けることがあります。

中小企業診断士は、独立できる資格ではあるが独立している方は少ない。
そんな資格です。
勉強をしている過程で、独立を少し考えたこともある。
中小企業診断士試験に合格した時に、
どのようにこの資格を活かそうかと考え、
その選択肢の1つとして独立を検討した。
という方も少なくないと思います。

1中小企業診断士全体の中で独立している方は約2割

中小企業診断士の中で独立している方の割合は、2012年3月に開催されたちいさな企業未来会議第一回ワーキンググループの資料でそのデータが示されています。
そのデータによると
平成23年6月1日現在で、中小企業診断士の登録者数は、18,063人で、そのうちコンサルタント事務所(自営業者含む)が4,227人であることが分かります。
すなわち中小企業診断士の23%の方が、コンサルタントとして従事している結果となっています。

2企業内中小企業診断士の中で独立を検討している方は約3割

JーNET21のデータで見る中小企業診断士によると
企業内中小企業診断士の方で独立を検討いるのは約3割であることがわかります。

J-NET21のデータを引用(http://j-net21.smrj.go.jp/know/s_hiroba/enquete/p05.html
引用開始
独立開業の意向
問15 中小企業診断士として独立開業を予定していますか。

企業内診断士の30.9%が将来、診断士としての独立開業を予定している。
独立開業の意向 (回答数構成比)
予定はない    1,683 (69.09%)
予定している   753 (30.91%)
有効回答数    2,436(100.00%)

独立開業をしない理由
問16 独立開業を予定しない理由は何ですか。(MA)

中小企業診断士として独立開業を予定しない理由は、以下のとおりである。
独立した場合の経済的不安(収入等)と現在の能力不足が上位を占めている。
独立開業をしない理由               回答数(構成比)
受注機会の確保が難しいと思うから         810(48.59)
現在のところ,自分の能力不足を感じているから   740(44.39)
収入が安定していないから             678(40.67)
現在の仕事の内容や職場環境に満足しているから   670(40.19)
現在に比べ,収入が低下するから          644(38.63)
中小企業診断士の資格取得が目的であったから    80(4.80)
中小企業診断士という職業に魅力を感じていないから 72(4.32)
個人としての責任が重たくなるから         46(2.76)
その他                      123(7.38)
有効回答者数                   1,667

引用終了

312年前に独立した中小企業診断士が、現在と独立開業前を比較すると

3-1 収入について

一番気になるのは収入だと思いますので回答します。
私は、新卒で入った会社は、上場企業(24歳~29歳)で、2社目は、地方の税理士事務所のコンサルタント会社(中小企業:29歳の時)です。
現在、私も含めて、中小企業診断士4名、社会保険労務士1名、診断士を目指す方の会社を経営しております。
その前提条件での
現在の収入は、新卒で入った会社で頂いていた給与よりも低く、
地方の税理士事務所のコンサルタント会社(中小企業)よりも高い状況です。
当然に経営者なので自分の役員報酬は自分で決められる状況なので、
未経験で中小企業診断士を目指す方を雇用せず、会社の利益を考えなければ、新卒で入った会社で頂いていた給与を超える収入は可能な状況です。

また、未経験でこの業界に入りましたので、最初は食べられるほど収入がありませんでした。
独立される方は1年半ぐらいはほとんど収入がなくても何とかなる準備をしておいた方がいいと思います。

上場企業にお勤めの方である程度の収入を得ている方に関しては、収入は低下し、不安定になる可能性は少なくないと思います。

3-2 やりがいについて

新卒で入った会社の時は、上司や仲間やお客様に恵まれて、充実した時間を過ごせていました。
仕事も楽しかったですし、多少の不満はありましたが、やりがいを感じて仕事をしていました。
現在中小企業診断士としてサラリーマン時代と全く違う仕事を行っておりますが、サラリーマン時代よりもさらに充実した人生を歩ませていただいております。

一例をあげると、
我々は社長から資金繰りはもとより、営業・労務など経営全般の相談を受けます。
信頼関係のある経営者からは、ご家族のことまで、幅広い相談を受けます。
中小企業診断士の仕事は、答えがない仕事で、唯一答えがあるとすれば、自分の選択した答えを答えと信じて結果が出るまで行動し続けることです。
こんな不安でいっぱいの仕事ですが、その不安の中で経営者の方と一緒に前に向かって進み、
お客様と一緒に成長し、そしてうまくいったときには心から「ありがとう」と感謝される仕事です。
私自身は中小企業診断士の仕事は、
仕事そのものが社会貢献と実感できるとてもやりがいのある仕事と思っています。

中小企業診断士のやりがいについては、このブログの他の記事に掲載しておりますので
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。【中小企業診断士のやりがい】

4 独立するときは、前向きな気持ちで、成果が出るまでやり続ける決意が必要

最初は受注の確保は難しいですし、収入は減るし、安定もしませんし、個人としての責任も重くなりますが、
それでも、まったく後悔はしておりません。
私自身は、サラリーマン時代にはとても恵まれた環境で、やりがいをもって仕事ができておりましたが、
中小企業診断士として仕事をして、さらにやりがいをもって仕事ができています。

仕事がいやだ、収入が少ないといったネガティブなことからの脱却の手段としての独立は、有効な手段ではありません。
人生で達成したい目標や実現したい世の中のあるべき姿に向かって、リスクはあるけれども軌道に乗るまでやり続ける決意ができれば、独立という手段は有効に働くかもしれません。

熱い思いを持った中小企業診断士が1名でも増えることを期待しております。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいます。最近はスカイプで質問に対応することもしておりますのでお気軽に)。

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【中小企業診断士の仕事がない】取っても食えない?

【2018年12月24日 投稿】
【2020年6月29日 更新】

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士として登録したけど仕事がありません
と伺うことがあります。
今回はそのことについて記載したいと思います。

“【中小企業診断士の仕事がない】取っても食えない?” の続きを読む

中小企業診断士のノート(マンダラ手帳)

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士はどんなノートを使っていますか?
どんな本を読んでいますか?はきかれることがありますが、どんなノートを使っているかは
10年間で1-2回聞かれたことがあります。

中小企業診断士用の特別なノートがあるわけではないので、あくまで自分がということでお答えしています。

1 サラリーマン時代は大きな手帳をノート代わりに

サラリーマンの時は、A5サイズの大きい手帳をノート代わりにして使っていました。
いわゆる中性紙を用いた手帳を使っていました。

2 中小企業診断士になってから

中小企業診断士になってから、手帳とノートを使い分けている状況です。
初めてのお客様に対しては、初期のヒアリングシートはエクセルで用いて印刷して使う
リピートのお客様に関しては、パソコンをノート代わりにしている状況です。
弊社ではペーパーレス化を進めており、ノートはほとんど、用いていない状況です。
ただし、私自身手帳は、いまだに紙を使っております。

2017年からマンダラ手帳を用いており、ノートというよりも、目標に対する振り返りに使っています。

2018年の振り返り方ですが
1その年の目標はその前の年の11月末までに決めておく。
目標は、健康、仕事、経済、家庭、社会、人格、学習、遊びの項目毎に決め、
月ごとの重点計画も立案する。

2毎週振り返る
2-1手帳に自分で大事にしたいこと(西井の場合は自分でなりたい理想の経営者を年初に筆書きしている)を声を出して読む
2-2月間企画計画項に、健康、仕事、経済、家庭、社会、人格、学習、遊びの欄があるため、前の週でできた日に〇をつける。
2-3週間行動計画項に、今週の目標・役割を先週に記載しているので、その結果(〇×▲)をつける
2-4週間行動計画項を見て、先週にやり残したことがないか確認する
2-5今週の評価・感想・対策項があるので振り返りを記載する

3 今週の計画

3-1私は、月間企画計画項をカレンダー代わりに使っているので、月間企画計画項に記載されている週間の計画を週間行動計画項に転記する(転記しながら今週の計画をイメージする)
3-2週間行動計画項に、今週の目標・役割を記載する
3-3週間行動計画の下(フッター)に記載している項目を読み上げる
(例2018年11月19日の週では「運命に偶然というものはない。人は運命に偶然出会うのではなく、運命を創造するものである」)

これを毎週月曜日の朝にスターバックスで30分程度で振り返っています。
振り返りをするようになってから、仕事がたまらなくなったような気がしています。

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中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

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中小企業診断士になって公的機関に転職する

中小企業診断士の西井克己です。

現在金融機関にお勤めの方や大手企業にお勤めの方で中小企業診断士に登録されて間もない方もしくは中小企業診断士の勉強を始められた方から公的機関に転職したいという相談をいただくことがあります。
その時に必ず伺うのは、なぜ公的機関に転職したいのかということです。

〇中小企業診断士として公的機関に転職したい理由

その回答として多いのは、
・地元に帰って安定的な職に転職したいため。
・いまよりも中小企業診断士の仕事ができそうだから。
・現在の職場に不満があり、中小企業診断士を活用して転職したい。求人を探すと公的機関からの求人があった。
などがあります。

結構具体的な理由で転職を希望されている方もいらっしゃるのですが、多くの方がなんとなくのイメージで公的機関を選んでいらっしゃる(安定していそう、中小企業診断士の仕事ができそう、地元の経済に貢献できそう)ことが多いような気がしています。

何をやりたくて中小企業診断士として転職するのか?
そのやりたいことに近づくためにどうして公的機関なのか?
もっと明確にすると転職活動がスムースに進むと思いますし、
転職した後も、すっと業務に入っていけると思います。

 

〇まず公的機関の役割を知ろう

まずは、公的機関の役割を知ることが大事かと思います。
中小企業診断士として公的機関に転職といってもいろいろな機関があり、
国関係ですと中小企業基盤整備機構、県関係ですと各県の都道府県等中小企業支援センターや中小企業団体中央会、地域ですと商工会議所や商工会
が一般的な中小企業支援の公的機関です。

それぞれ役割が異なっており、
地域単位の商工会議所や商工会は、中小企業の経営者との関係は他の機関と比べると近いです。
中小企業支援だけではなく、祭り等の地域ならではのイベントの裏方などいろいろな業務を担当することが多いです。この地域のためのなんでも屋さんという仕事かもしれません。
中小企業の経営者との関係が深い一方で、中小企業支援以外の業務も多いかもしれません。

県単位の都道府県等中小企業支援センターや中小企業団体中央会は、商工会議所や商工会と比べると中小企業の経営者との距離はあるかもしれません。商工会議所や商工会さんは、地域を限定してお付き合いしますので、長いお付き合いになりますが、県単位となると事業毎の付き合いになりがちのような感触を持っています。
また、商工会議所や商工会は、一緒に書類をつくるというイメージですが、経営者の作った書類を一緒に添削するというイメージの支援になると思います。
県単位の公的機関は、中小企業支援という点では、商工会議所さんや商工会さんよりも特化しているかもしれませんが、書類の関係が多くなり、中小企業経営者との接触頻度という点では、商工会議所さんや商工会さんの方が多いかもしれません。

国単位の中小企業基盤整備機構等になると、商工会議所や商工会や都道府県等中小企業支援センタと連携して、ある程度大きな支援を行わなければいけないときに、その予算を確保し、地域の中小企業支援機関と連携して(自らが接着剤となり)仕事をしているイメージです。

大枠で考えると地域→県→国になればなるほど、書類と向き合うウェイトが増えているのではと思っております。
商工会議所も商工会も書類と向き合う仕事はありますので、100%中小企業支援に充てることはできない。その力の半分を中小企業支援に充てられれば、本人の充実感は高いと思われます。

公的機関に転職を希望されている方は、間違っていてもいいのでぼんやりとしたイメージではなくできる限り明確化し、自分の思いと明確化したもの重なり具合(どのくらい重なり合うのか)を確認していただくことを強くお勧めしたいと思います。

 

〇公的機関から仕事の依頼を受ける中小企業診断士

それでは公的機関から専門家派遣の依頼を受ける中小企業診断士はどうかというと、
中小企業の経営者と直接話ができるという点では、商工会さん商工会議所さんに近いかもしれません。
ただし、公的機関さんと違い、利益を確保しないと継続的な事業活動ができません。
そのため、中小企業支援の割合は高いとはいえ、すべてがやりたい仕事ができているかというとそうではありません。
やっぱりやりたくない仕事も、利益確保のために行うことも少なくありません。
ただし、仕事を通じて、目的に近づいていると実感していますので、結構充実した毎日を送らせていただいています。

公的機関に転職する。それも大事ですが、まず何のために中小企業診断士として転職するのかもう一度考えて、
自分の思いとできる限り重なり合う転職先を目指すといいかもしれません。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

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中小企業診断士として20代で転職する

【2018年9月10日 投稿】
【2023年5月1日 更新】

中小企業診断士の西井克己です。

今回は「中小企業診断士と20代」というテーマで書いていきたいと思います。

 

◎20代で中小企業診断士として転職する方は少ない

20代で中小企業診断士で転職する方はとても少ないと思います。
なぜならば、年間100人程度しか20代の合格者数がいない状況で、そのうち転職を検討する方はさらに少なくなるためです。
(中小企業診断協会が公開している平成29年度の中小企業診断士2次試験合格者数は全体で828人そのうち20代は146人(17.6%)となります。)

過去に、
士業もほかの仕事と同じで、ある程度若い年齢で仕事を覚え、それから第一線で活躍し、後進を育成する。
それぞれが10年スパンと考えると、30代で仕事を覚え、40代で第一線、50代で後進の育成と
考えると30歳までにスタートラインに立つ必要がある。
そんな記事をこのブログで記事にしております。
未経験者が中小企業診断士事務所に入る年齢(20代?30代?)

 

◎過去の記事とはちょっと違った切り口(サービス品質の視点)

今回は少し違った切り口で記事にしてみたいと思います。
それは、士業における働く時間とお客様に提供するサービスの品質についてです。

私は毎年、新卒の就職フェアで自らブースに立っており、就職活動をされている学生さんと対話する機会をいただいております。
ここ数年の傾向として、個人の時間を確保するために会社を選ぶ際に休日を重視する学生さんが増えていると感じております。

仕事と個人の時間の使い分けは、当然にその方(学生さん)が人生の中で選択することです。
私は、特に士業の場合は、自分自身で働く時間を管理することはむしろするべきであると思っております
(働きたい人は働き、プライベートの時間を充実させたい方は、プライベートの時間を確保する)。

しかし、学生のかたと会話していると、仕事に充てる時間に焦点が当たっていて、
ご自身が社会人として提供する仕事の品質についての視点が少し欠けているかもしれないと感じることがあります。
これは、会社の中で、組織の一員として仕事をする上においては、当てはまらないことかもしれませんが、
基本的に1人で仕事を完成させる士業の仕事では影響が大きいと感じています。

 

◎1日当たりの働く時間で転職先を探していませんか?

具体的には、
ある方が、1日当たり、5時間を働く時間に充てる選択をしたとします。
同じ士業事務所にいる西井は、1日10時間かけてお客様の満足するレベルの仕事(仮に品質レベル10とする)を提供しています。
1日当たり5時間を仕事の時間に充てる選択をした方は、品質レベル10の仕事を2日かけて(すなわち10時間かけて)お客様に提供する。そんな仕事ができる方であれば全く問題ないと思いますが、
例えば、2日かけて、品質レベル5の仕事を2つ行うもしくは、2日かけて品質レベル7の仕事を提供することは行ってはいけないことと感じています。
すなわち、自分自身が1日当たり5時間の仕事を行う制限をかけていることは、お客様にとっては関係のない話です。
自分の都合によってお客様に迷惑をかけることは、あってはならない話と思っています。

 

◎やっぱり中小企業診断士として一定の品質を確保するためには、一定程度の時間が必要

20代の方で中小企業診断士を目指される理由を聞くと、比較的時間が自由になりそうだからということをあげられる方も少なくありません。
確かに、一定の品質を提供し、お客様を選べるくらいに実力がついた中小企業診断士についてはそうであるかもしれません。
しかし、一定の品質を提供できるためには、やっぱりある程度の時間をかけてその仕事を覚えなければいけませんし、
それは、マニュアルに記載できるような仕事であることは少なく、自分の経験からすると、失敗しなくては気が付かないし身につかないことが多いです。
このため、一定程度の修業期間が必要と感じております(弊社にとってはそれがかばん持ちの2年間)。


◎20代で中小企業診断士への転職を希望されている方へ

20代の方で、中小企業診断士への転職を希望されている方もしくは、中小企業診断士の資格を目指し転職を狙っている方がこのことを
勘違いしながら前に進めていないのか?
新卒ブースに立つたびに心配になっています。

20代は社会に適合できるかどうか不安であることもあり、短期的な視点で判断しがちですが、
・30年後にどうありたいかイメージすること
・ありたい姿に近づくための手段を選択すること
・幸せな人生を歩むためにどんな人と付き合っていくのか?(付き合う人で人生が大きく変わります)
など長期的な視点で判断することも大事なのではないかと思っております。

 

おわりに

世代世代で当然に価値観は違いますので、余計なおせっかいかもしれませんが、20代の方が中小企業診断士への転職を目指している方への懸念事項を記載してみました。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
採用の詳細については、こちらの採用ページをご覧ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

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