診断士の更新を忘れてしまった

せっかく苦労して中小企業診断士の資格を取得したのに、5年に1回の更新手続きを忘れてしまったため資格を失ってしまった…そんな悲しすぎることにならないように、更新要件を確認してしっかり準備しておきましょう。本記事では、うっかりして有効期限が切れてしまっていた、そんな場合の対処を記載しています。

こんにちは。
中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域を活性化したい、そんな思いを実現したいという方に対して、恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いしている、迅技術経営の森です。

中小企業診断士の資格は5年毎に更新しなければ継続することができません。
気づいたら資格の有効期限がギリギリに迫っていた、もしくは切れてしまっていた…そんな経験をしたことがある方もいらっしゃると思います。

今回は、中小企業診断士資格の有効期限が切れてしまった場合の対処方法について見ていきたいと思います。

今回の記事に興味を持っていただいた方はこちらもご覧ください。
中小企業診断士の実務補修を受けずに登録しました

“診断士の更新を忘れてしまった” の続きを読む

若手診断士は増加している?

最近、20代~40代のいわゆる「若手」と呼ばれる中小企業診断士の方と接する機会が増えてきました。若手のみでの集まりもあるなど、動きが活発になってきていますが、受験者・資格保有者の実際の年齢構成はどうなっているのでしょうか?外部データからここ10~15年の推移を見ていきます。

こんにちは。
中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域を活性化したい、
そんな思いを実現したいという方に対して、
恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いしている、迅技術経営の森です。

今日(令和6年1月11日)は中小企業診断士二次試験の 合格発表日です。
合格された方、おめでとうございます。
残念ながら不合格だった方、モチベーションの維持が難しいとは思いますが、
来年に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。

今回は中小企業診断士と年齢(特に若手診断士)について 書いていきたいと思います。
これまでも若手での中小企業診断士資格取得や取得後の転職についての
記事を書いております。ご興味のある方はご覧ください。
・未経験者が中小企業診断士事務所に入る年齢(20代?30代?)
・中小企業診断士として20代で転職する
・若手(20代、30代)の中小企業診断士に需要はあるのか?
・「未経験から中小企業診断士」の診断士としての歩み

 

1.若手診断士に関する体感

私自身も20代で中小企業診断士に登録し、
現在も30代ということで「若手」のくくりに
まだ入っているかと思いますが、
ここ5年程度で若手の診断士は大きく増加したように感じます。
20代はさすがになかなかお会いしませんが、
30代から40代の方とお会いする機会は増えました。

また、20代の方で診断士を目指したい/目指している
という人も見かけます。

 

2.中小企業診断士受験者の年齢構成

私の体感が合っているか、実際のデータで見てみたいと思います。
まずは、受験者の年齢構成について、平成22年度(2010年度)から
令和4年度(2022年度)まで並べてみました。
(出典元:中小企業診断協会「申込者・合格者にかかる統計資料」

これを見ると、40代以上の方で受験者数が増加しているように見えます。
絶対数だと年齢層ごとの増減がわかりづらいため、割合でも見てみましょう。

平成22年度では30代以下が全体の60%以上を占めていましたが、
令和4年度では40%強まで減少しています。
その分50代が10.6%→20.7%とほぼ倍増しています。

この結果を見ると、私の体感とは真逆の傾向のようです。

 

3.中小企業診断士資格保有者の年齢構成

次に、資格保有者の年齢構成を見てみます。
こちらは資格保有者に対するアンケート結果に基づいたもので
絶対数では単純比較できないため、割合のみです。
(出典元:中小企業診断協会「中小企業診断士に関するアンケートデータ」

平成17年度(2005年度)から令和3年度(2021年)にかけて、
40代以下の割合が減少(約40%→約30%)し、
50代以上の割合が増加(約60%→約70%)しました。

この15年ほどで日本全体の平均年齢が4歳ほど上昇しているため、
(2005年度43.1歳→2021年度47.4歳(出典元はこちら))
それと同様のスピードで診断士の年齢構成も上昇しているようです。

 

4.おわりに

現在取ることができるデータを見ていくと、
私の肌感覚とは逆に診断士受験者・資格保有者ともに
ますます50代以上の方が中心となっているようでした。
経営者の新陳代謝が進んでいないことは有名ですが、
経営者を支援する中小企業診断士もまた、
若手の参入が進んでいないのかもしれません。

しかし、経営に関する課題はますます複雑になり、
経営者の方々も我々診断士に対して最新の情報や
知識の提供を期待しているだけに、
若手診断士の需要はますます高まっていくように感じます。

 

弊社(迅技術経営)では、性別や学歴に関係なく、
士業資格(中小企業診断士、税理士、社会保険労務士)
の取得を通じて地域のために貢献したいという方に対して、
「士業育成システム」による支援を行っています。
資格を取得して一人前になった後は、
自らの故郷などで皆様の力を還元する取り組みも行っています。

採用も随時行っておりますので、こちらの採用ページ
ご覧ください。

一次試験は実務の役に立つのか?

中小企業診断士の一次試験に対するご意見の中に「一次試験の内容は実務の役に立たない」というものがあります。一次試験はマークシート式で暗記物が多く、ともすると「覚えること」が目的になりかねません。でも、本当にそうした知識は実務の役に立たないのでしょうか?一次試験と実務は意外と近い位置関係にあるのかもしれません。

こんにちは、士業育成システムや恩送りを通じて
経験の有無にかかわらず、中小企業や地域の支援に対する
思いの実現を支援している迅技術経営の森です。

 

少し前の話になりますが、今年も中小企業診断士の一次試験が
8月5日、6日の日程で開催されました。
そして、来週9月5日に結果が発表されます。

受験された方はすでに二次試験対策に目を向けていると
思いますが、今日は一次試験について聞かれることが
非常に多い、

「一次試験の内容って実務に役立つの?」

という疑問に答えてみたいと思います。

なお、診断士に求められる役割については、
こちらの記事をご覧ください。
中小企業診断士は浅く広く?狭く深く?

 

“一次試験は実務の役に立つのか?” の続きを読む

女性診断士は少ない?(その1)

女性の中小企業診断士が少ない。診断士として(特に地方で)活動しているとよく感じることです。実際のところどうなのでしょうか?今回は中小企業診断士試験及び資格における女性の割合と他士業とのデータを比較しながら、以前と今、そして今後どうなっていくのかを見たいと思います。

こんにちは。中小企業診断士の森です。

女性の就業比率が高まっている昨今ですが、今回は「女性×診断士」という切り口で書いてみたいと思います。

ボリュームが大きくなりそうなので、今回は「他士業との比較を通じた診断士×女性」という切り口で書いていきます。

次回は少々乱暴であることを承知の上で、「女性経営者×女性診断士」の可能性について触れたいと思います。

結論を申し上げると、
・受験者、合格者ともに女性が絶対数でも割合でも増加している。
・でも他士業と比較するとまだまだ少ない
ということがいえそうです。以下、詳しくみていきましょう。

 

“女性診断士は少ない?(その1)” の続きを読む

中小企業診断士とMBAの違い

中小企業診断士とよく比較されるものの1つに「MBA(経営学修士)」があります。ご自身のキャリアを考える際に、どちらを取るべきか迷われる方も少なくないと思いますが、実はこの2つの共通点はそれほど多くなく、むしろ性質や適しているケースは異なる部分が多いと感じています。私感も含みますが、共通点と相違点についてまとめました。

こんにちは。北陸を中心に中小企業の支援をしている迅技術経営の森です。

中小企業診断士の取得を考えた時に誰もが一度は考えるのは、「中小企業診断士か?MBA(経営学修士)か?」という選択ではないでしょうか。

よく比較される2つだと思いますが、取得後のキャリアをどのように考えているかによってどちらを取得すべきかも変わってきます。

ありがたいことに、森はつい最近(2023年3月)まで大学院に通っており、MBAコースの学生さんたちとも近い距離にいたことから、中小企業診断士とMBAの共通点と相違点をまとめてみたいと思います。

“中小企業診断士とMBAの違い” の続きを読む

中小企業診断士の求人情報をまとめてみました(2020年6月時点)

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

中小企業診断士一次試験の日程は、
予定通り7月11日、12日となるようですね。
1ヶ月を切り、受験される方々は最後の追い込みに
入っている時期かと思います。

何かと外的な要因に振り回されがちですが、
目の前のことを一つ一つ着実に
積み上げていっていただければと思います。
(特に一次試験はこの積み重ねが本当に重要ですね)

さて、一次試験後にはおそらく就職先・転職先を
探される方も増えると思いますので、
今回はインターネット求人媒体大手のIndeedにおける
中小企業診断士の求人情報についてまとめてみました。

“中小企業診断士の求人情報をまとめてみました(2020年6月時点)” の続きを読む

中小企業診断士の二次試験は実務に役立つのか?

「中小企業診断士の二次試験は実務の役に立ちますか?」診断士として活動していると、資格取得を目指している方からこういった質問をよくいただきます。二次試験では事例企業に対して診断士としてどのような助言をするか、という点について記述式での回答が求められます。実際のところ、試験と実務にはどのような関連があるのでしょうか?

こんにちは。中小企業診断士の森です。

いよいよ二次試験が今週末になりました。
試験勉強の進捗はいかがでしょうか。

今日は、自分自身が勉強中に気になっていたことである「勉強している内容が果たして実務に役立つのか」という点について書いていきたいと思います。

前回の記事でもお話したとおり、中小企業診断士の二次試験は事例を踏まえた記述試験です。
事例企業について記載された文章(予見文)を踏まえて、与えられた問題に対して20~200字程度で解答するスタイルです。

(例外的に事例Ⅳは計算問題があります)

記述問題なので、確固たる解答があるわけではなく、資格の学校によっても模範解答が異なります。

得点のポイントが公表されているわけではありませんが、
「記載すべきポイントがきちんと記されているか」
「文章としての起承転結がしっかりしているか(支離滅裂でないか)」
「与えられた文字制限に対して適切な文量であるか」
といった点が要素となり、得点・減点がなされているものと思われます。

さて、今日のテーマである「実務に役立つのか」という点についてですが、「部分的には」役に立つ、という言い方が適切かと思っています。

いい点としては、
「論理的な思考が身につくこと」
「自分なりの分析スタイルが身につくこと」
などが挙げられるかと思います。

予見文は通常、2ページ以上に渡ることが多く、限られた時間の中で正確に内容を読み取ることが求められます。
自分なりのスタイル(論理)を確立し、それに従って様々な事例を分析する、ということは、中小企業診断士の資格取得後にも(そのままではないものの)活かすことができるものです。

一方、現実の中小企業支援との決定的な差は、「与えられた答えがあるかどうか」です。
試験はあくまで試験ですので、必ずどこかに答え、もしくは答えのヒントになる記述がありますが、現実世界では答えのないところに答えを探しにいくということが大半です。

与えられた情報を基に自ら分析し、仮説を立て、対策を打つ。
さらに将来の方向性を決める段階では、経営者の方々の意思を形にして、その実行を支援する。

これはやはり答えが与えられている試験ではなかなか身につきにくいものだと感じています。

弊社では、資格の取得を目指される方に対して、勉強に集中できる環境と、資格取得後の実務の補佐をご経験いただける環境を整えております。
経験はないが、中小企業の支援をどうしてもしたいという熱い想いをお持ちの方、また診断士制度や仕事内容、考え方、将来などについてはコメントを通じてお受けしております。
こちらのお問い合わせページからお願い致します。

経験でも中小企業支援への思いを持つ方を随時募集しております。資格取得後10年程度の期間、金沢で腕を磨きその後故郷に戻って還元する取り組みも行っています。
採用についての詳細はこちらの採用ページをご覧ください。

皆さまの健闘を祈ります。

中小企業診断士 二次試験対策について

こんにちは。北陸で新卒から中小企業診断士として活動している森です。

早いもので10月に入り、中小企業診断士二次試験まで3週間となりました。

受験される方は、最後の追い込みの時期にさしかかっていると思います。

今回は、曲がりなりにも二次試験を突破した身として、

二次試験の対策についてお話したいと思います。

森は1度目(一次試験に合格した年)の二次試験は不合格で、2年目に合格しました。

1回目は8月まで一次試験の対策のみを行なっていて、

二次試験の対策は全くしていませんでした。

お盆明けから本格的な勉強を始めたものの、

一次試験とのギャップに自分なりの勉強法を確立できないまま

試験当日をむかえてしまい、合格ラインにはかなり遠い

結果だったことを覚えています。

(確か、事例ⅠがB、事例ⅡとⅢがC、事例ⅣがDだったと思います)

2年目は二次試験対策に時間を割くことができたため、

まずは時間がかかってでも自分なりに事例企業の

分析をしっかりすることから始めました。

なかでも特に気をつけたのは、問題文の解釈とSWOT分析、

そして過去現在未来の整理です。

問題文を予見文より先に読むことはおそらく定石として

紹介されていると思いますので割愛したいと思いますが、

SWOTと過去現在未来に関しては自分なりのまとめ表のスタイルを考え、

それを使い続けるようにしていました。

これまでこの会社はどうだったのか、

今この会社はどうなのか、外部環境はどうなのか、

今後この会社はどのような方向に進もうとしているのか。

この点をきっちりと整理するスタイルが確立できてからは、

模試などでも点数が安定してきたように思います。

今は二次試験まであまり日がありませんので、

今からスタイルを変えることはオススメでできませんが、

点数が安定しなくて悩んでいる方がいらっしゃれば

参考にしてみてください。

また更新いたします。

中小企業診断士試験の勉強をする時間がとれない!という方へ

こんにちは。中小企業診断士の森です。

少し遅くなりましたが、一次試験を受験された方、
本当にお疲れさまでした。

一次試験はマークシートなので、翌日には自分の点数が
把握できているかと思います。
ありがたいことに、弊社にも一次試験を合格した旨の
ご連絡を何名かからいただきました。

合格見込みの方、本当におめでとうございます。

次は10月20日の二次試験。一次試験とは勉強方法が
大きく異なりますが、残り2ヶ月ほどを大切に
過ごしていただければと思います。

さて、前回の最後にもお伝えしましたが、今回は社会人の方々でも
中小企業診断士の勉強を進めていく方法についてお話したいと思います。

とはいっても、前にもご紹介させていただいたとおり、
筆者である森が中小企業診断士の資格勉強を開始したのは
大学四年生の時、つまり時間が余るほどある時期でした。

ただ、中小企業診断士の試験に(曲がりなりにも)合格した身として、
合格するための方法論をお話することはできるのではと思い、
あえてこのテーマについて話すことにいたしました。
“中小企業診断士試験の勉強をする時間がとれない!という方へ” の続きを読む

中小企業診断士一次試験をデータで振り返る

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士一次試験まであと一週間と少しになりましたね。
中小企業診断士の資格は、「合格率4%」や「難関資格」と
言われることもあります。
今日は診断士の試験制度のおさらいと、この10年間の合格率のデータを
紹介していきたいと思います。

<試験制度について>
中小企業診断士試験は一次試験(毎年8月第一週の土日2日間)と
二次試験(毎年10月後半の日曜日)、それから口述試験の3段階に分かれています。
口述試験は合格率がほぼ100%なので、一次試験と二次試験について書いていきたいと思います。
○一次試験
経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、
経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策
の7科目から構成されています。
合格基準は総点数の60%以上(700点満点中420点以上)であり、
かつ1科目も40%未満(100点満点中40点未満)の科目がないこと
を基準としております。
試験合格の有効期間は2年間(合格した年とその翌年)であり、
この期間内であれば二次試験の受験資格があります。
また、科目合格(100点満点中60点以上)の制度もあり、
3年間(受験した年、その翌年、翌々年)が有効期限です。

○二次試験
二次試験は事例Ⅰ~事例Ⅳまでの4つの事例における筆記試験です。
大まかな傾向としては以下のとおりです。
事例Ⅰ:組織や人事に関連する戦略に係る事例
事例Ⅱ:販売戦略(マーケティング・流通等)の戦略に係る事例
事例Ⅲ:生産・技術面の戦略に係る事例
事例Ⅳ:財務・会計面の戦略に係る事例
試験のスタイルとしては、2~3ページからなる問題文に対して
4~5問程度の設問があり、それに対して文章(20~120字程度)もしくは
計算結果を回答していく、というものです。
合格基準は一次試験と同じく、総点数の60%以上で、
かつ1科目も40%未満のものがないことを基準としております。

<合格率>
ここでは2009年度以降10年間の合格率の推移を
見ていきたいと思います。

試験合格に関しては、概ね20%強で推移しておりますが、
科目別では2%程度から50%まで、かなり年によって幅が
あることがわかります(平均は17%程度)。
(科目別合格率には試験合格者が含まれていませんので、
実際はもう少し高いと思われます。また、あまりに
平均点が低い場合は得点調整(全員に加点)がなされる
場合もあります)
また、二次試験の合格率も概ね20~25%程度ですので、
これが「合格率4%(一次試験20%×二次試験20%)」と
いわれる所以です。

こうして時系列でデータを比較すると、見えてくるものが
ありそうですね。
先ほど試験制度の部分でも書かせていただきましたが、
中小企業診断士試験の特徴は、科目合格、一次試験合格ともに
有効期間があるという点です。
この有効期限をうまく使っていくことが、
資格取得に向けた勘所になっているように思います。

次回は私(森)が思う「時間が限られている社会人の方でも
資格取得を目指していける方法」について書いていきたいと思います。

またお時間がございましたらご覧ください。

学生で中小企業診断士試験に挑戦する

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士試験に挑戦したいと思っています。
書店で中小企業診断士のテキストを見てみました。とってもテキストや問題集の量が多いのを見てびっくりしました。
自分にとってはとても難しい試験のように思えましたが、
実際中小企業診断士の勉強をされて、どのくらい難しかったですか??
また、合格までどのくらい勉強しましたか?

就職フェアのブースで訪問いただいた学生の方から質問を受けることがあります。
私の方からなぜ中小企業診断士になりたいのですか?聞くと
就職で有利になりそうだから。
自分の自由な人生を歩めそうだから。
将来役に立ちそうだから。
という回答が返ってくることがあります。

⚪︎学生として中小企業診断士を目指す、ということ

学生で中小企業診断士を目指していただけることは
現役の中小企業診断士としてとてもありがたいことですが、
一般的に言うとそんなに簡単でもない資格なので、
もう少しその資格を目指す理由を明確にした方がいいのにと思うことが多いです。

就職フェアのブースに立っていて、学生さんのお話をお伺いして、
その方がなぜ中小企業診断士になるのか明確に定まっていなかったり、
将来どんな人生を歩みたいのか決まっていないな。
なんとなく中小企業診断士という資格に淡い期待を抱いているだけだな
と私自身が感じた場合は、その方に対しては中小企業診断士事務所に
就職することをお勧めしないようにしています。

その理由は、以前のブログに記載しておりますので、ご興味のある方はお読みいただけると幸いです。
新卒や既卒で中小企業診断士事務所に就職すべきか?

その前提で、学生時代に中小企業診断士に挑戦することを私が考察すると

1 大学時代に自己投資をすることはとても素晴らしい

大学と専門学校に通いながら士業資格を目指す。
公認会計士を目指す方や税理士を目指す方は、いわゆるダブルスクールの方が多いです。
大学時代に自己投資をしている。
私にはできなかったことなので、士業資格であれ、どんなことであれ、自由な学生時代に自己投資ができることはとても素晴らしいことだと思います。

大学時代に自己投資を行う癖付けができていれば、社会人になってもそれが習慣化できる。
自己投資の習慣化は、どんな分野に行ってもいきることは間違いない。
個人的にはそう感じています。

2 学生で中小企業診断士に挑戦する

大学時代に中小企業診断士に挑戦することはとても素晴らしいこと。
ただし、なぜ中小企業診断士になるのか、その目的が明確でない場合は、
就職先に中小企業診断士事務所やコンサルタント事務所を選ぶのは、結構リスクが高いかもしれないと考えています。

私自身は、学生の時にこうなりたい、こうあるべきだと思った姿はありました。
しかし、今現在そのあるべき姿になっているかと言えば、その答えはNOとなります。

まとめ

社会人になり、いろいろな方に出会い、いろいろな経験をさせていただいて現在のあるべき姿を見つけたと言えます。
そういう意味では私は、新卒でしなくてよかったと思います。
新卒で、中小企業診断士事務所やコンサルタント事務所に就職していれば、現在の自分はないと思っています。
あくまで自分の経験ですが、皆様の参考になればと思います。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士の勉強(合格前後)

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士の受験生から、どれくらい勉強しましたか? どんなふうに勉強しましたか?と聞かれることがあります。
また、中小企業診断士になりたての方から、どのようにスキルアップしていますか?
ということも聞かれます。

現時点で120記事を超えており、個別の質問に対しての記事が整っておりましたので、
これを機会に過去の記事をまとめてみました。

1中小企業診断士になるまでの勉強

1-1どのくらい勉強したか

平日  AM6:30-8:00に会社近くのスターバックスで勉強
土曜日 TACに通って1日勉強
日曜日 家族との時間
1年目はこのような形で進めていました。
2年目はどうしても合格したいという思いから、試験直前3か月は、日曜日も勉強をさせていただきました。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士の学習時間は?

1-2どんなふうに勉強したか

・模試は全部受ける(TACだけではなく大手資格学校の模試を受講(大原さん、LECさん、TBCさん、日本マンパワーさん)
・試験を解くプロセスも定型化
・自分の苦手なところのみを書き出したノートを作る
などです、
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士の勉強の仕方

1-3 苦手科目の克服方法(私の場合は財務会計)

〇毎日1問でもいいからならず問題を解く
これを繰り返すことで、中小企業診断士の受験では苦手であった財務会計で現在ご飯を食べています。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士試験の苦手科目克服方法(財務会計)

2中小企業診断士になってからの勉強

中小企業診断士になってからは、試験に受かるための勉強ではなく、
仕事のための勉強になります。
これまで網羅的に行っていた勉強を、
お客様に提供するためにもっと深堀する勉強です。
すべてを深堀することはできませんので、
1つの方向性を定めて学習することになります。

中小企業診断士になってからの勉強のスタートは、
まず中小企業診断士としての自分のあるべき姿を定めることになります。
実際私自身もこのあるべき姿の設定で悩みましたし、
弊社の中小企業診断士もあるべき姿の設定で苦しんでいました。
まさしく暗中模索の中、トライアンドエラーを繰り返しながら、
自分のあるべき姿を定めている状況です。

そして、あるべき姿の設定と同じくらい大事なことが、
中小企業診断士として経営者に信頼される人間性を高めることです。
経営者は、人生をかけて仕事をしています。
自分の経営している分野においては、
だれにも負けない自負を持って仕事をされています。
この経営者と対等に渡り合えるだけの人間性を高めるための勉強は、
一生の勉強となります。
中小企業診断士の勉強は答えがありますが、
これは答えのない勉強で、仕事を通じて、
いろいろな方と出会いによって人間性を磨いていくことになります。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士のスキルアップ

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいます。
最近は遠方の方はスカイプ対応もしています。)

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士の口述試験(困った時の言葉を用意しよう)

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士2次試験(筆記)の合格発表が終わったら、筆記合格者は口述試験に向けて短期間で取り組むことになります。

口述試験は、他の中小企業診断士になった方の体験談がWEB上に公開されているため、私の時と比べて情報過多になっているかもしれません。

普通に受ければ合格する試験とはいえ、受験される方は落ちたら2次試験そのものが不合格になるため不安でいっぱいだと思います。

私自身も、名古屋で受験したのですが、前日入りしてTACの模擬面接を受けるぐらいに不安でいっぱいでした。
今でも覚えているのですが、早く寝なくてはと思い、ホテル近くの居酒屋で1人で呑んでいたのですがその日は飲んでも飲んでも酔わずに深酒をしてしまい、試験当日酒臭い状態で口述試験を受けています。それでも合格する試験なのでどうぞ安心して受けてください。

口述試験は落とす試験ではありませんので、面接される方が答えが足りないと感じる場合は、他にありませんかなどのサインを送ってくれることがほとんどです。私の時もそうでした。
その時に、一生懸命答えたのに他にと言われてもないと思ってしまうので、あらかじめどんな場合でも使える言葉を用意しておくと、気持ちが安定します。

私の場合は、「自分だけで解決できない事案の場合は、その分野に長けている中小企業診断士や他士業の方や商工会・商工会議所、都道府県等支援センター等の中小企業3団体に相談するよう助言します」というものでした。

面接される方は中小企業診断士として仕事をされている方なので、実際にわからないことがあると連携先に聞いたり対応してもらったりしていると思いますので、その答えを出されると×にはできないと個人的には思っています。

実社会と同じで保険みたいなものがあると思うと安心しますからね。
是非、十分に睡眠をとって当日望んでください。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(最近はスカイプ対応もしています。これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士になるには(現役中小企業診断士がまとめてみました)

【2018年10月8日 投稿】
【2023年4月28日 更新】

中小企業診断士の西井克己です。

今回はちょっと方向性の違う記事をあげてみます。

中小企業診断士を目指すなら、まず初めに、中小企業診断士について調べておいた方がよいと思いますので中小企業診断士の情報を提供します。
(1)中小企業診断士制度について
(2)中小企業診断士の業務とその役割について
(3)中小企業診断士として登録するためには
(4)中小企業診断士の初回登録から更新まで

以下、各項目について詳しく見ていきたいと思います。

“中小企業診断士になるには(現役中小企業診断士がまとめてみました)” の続きを読む

中小企業診断士になってできること

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士になってできること(やれること)について教えてください。
中小企業診断士の業界に全くかかわりがなく、中小企業診断士を目指している方からよく受ける質問です。

〇中小企業診断士になってできることはその人次第
結論先行で申し上げると
「その人次第ですが、中小企業診断士となる目的が明確でない人にとってはあまりないかもしれません。」
と回答しています。

〇中小企業診断士は目的ではなく手段
理由は、中小企業診断士は、他士業と違って法律上独占業務を定められていないから。
そして、中小企業診断士は国が認めた経営コンサルタントの資格であるものの、試験に合格したからと言って特段何かが変わることはないからです。
しかし、何かやりたいと明確な目的をもって中小企業診断士になった方は、少しその目的に近づいたと実感できると思います。

〇具体例
具体的には、
例えば、企業で勤務されている方が中小企業診断士を目指しているとします。
ある人は、会社に不満があり、なんとなくその不安を解消するために中小企業診断士を勉強している。
ある人は、会社の業務だけではなく、社外の人脈や社外の世界を知ってみたいと考え、いろいろ手段を検討した結果、中小企業診断士となることが最も有効な手段であることと考え中小企業診断士を勉強している。

前者の方は、中小企業診断士になったとしても、会社への不満が解消されるわけではありませんし、なんとなくの不安(将来が不安だ)が一時的に解消されたとしても、根本的な解決にならない可能性が高いです(診断士だけでは不安なので社会保険労務士や税理士を取ろうという方もいらっしゃいますが、個人的にはそれを取ったからと言ってやっぱりその不安が解消されることは少ないと思います)。
後者の方は、中小企業診断士となると、中小企業診断士しか集まれない勉強会に参加したり、中小企業診断士の知識を活かし、社会貢献活動をするなど、自分が思い描いた目的に向かって進む可能性が高いのではと思っています。

中小企業診断士になってこの仕事をさせていただいて本当に感じるのが、
中小企業診断士は目的ではなく手段であることです。

本当に有効な手段です。中小企業診断士は独占業務がないために、法律で自分たちのやることを縛られることもありません。ただし、他の資格のように独占業務がないためにやりたいことが明確になっていないと、どっちもつかずになってしまい何のために苦労して取ったのだろうと思うかもしれません(上場企業にお勤めの方で、中小企業診断士に登録された方が、資格を継続しないという選択をすることも少なくありません)。

〇将来が不安なだけで中小企業診断士を取っても・・・。どうやったら自分の人生を豊かにできるのかもう一度考えてみませんか?
もう一度結論を言いますと、
特に将来が不安(不安なため独立できる中小企業診断士を取りたい)という方には、適切な回答ができない。
ただし目的が明確な方には、どのようにこの資格が活用できるか相談に乗ることはできる。
そう思っています。

中小企業診断士を目指している皆さん。中小企業診断士となる目的は明確にして前に進んでいけば、皆さんの人生が豊かになるかもしれませんよ。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士に受かるかどうか感触をつかむためには?

中小企業診断士の西井克己です。

最近有難いことに弊社に就職したいという方からの問い合わせをいただいています。
正社員というより、弊社のパート募集の問い合わせが多いです。
その方からタイトルの質問を受けることがありますので、このブログで記載したいと思います。

弊社のパート募集は正社員とは違い、エントリー資格に中小企業診断士1次試験合格を付していないため、中小企業診断士未受験の方が応募されます。
弊社の会社見学前に書店で中小企業診断士のテキストを見られてお越しになる方が多いのですが、どうしてもそれだけでは受かるかどうかの感触がつかめない。
このため、タイトルの「中小企業診断士に受かるかどうか感触をつかむためには?」どうすればいいのでしょうかという質問になります。

中小企業診断士は1次試験はマークシートのため、努力と点数がある程度の比例関係にありますが、2次試験は記述のため必ずしも努力と点数が比例関係にあるわけではありません。
このため、感触がつかみづらいと思います。

しかし、なんとなくの感触という点では2つのことが言えるのではないかと思います。
ただし、これは中小企業診断士の試験だけではなく他の試験にも当てはまることなので、結構一般的なことと思います。

まず1つは、テキストや問題集を3回程度回してわからない箇所が2割以下になっていること。
もう1つは、もっと基本的なことですが、毎日2時間以上の勉強時間を習慣化することです。

1つ目のテキストや問題集を3回程度回してわからない箇所が2割以下になっていること。
これは私の勉強方法なのですが、まず問題集からやってみる。それに該当するテキストを読む。それを3回繰り返します。全部3回ずつすると効率が悪いので、1回目に〇がついた問題は、2回目にはやらないことにします。
その方法で、3回まわし、一度も正解しなかった問題が全体の2割以下になっているかどうかでなんとなく自分の勉強方法で合格まで到達する試験かどうかを判断しています。
2割以下というのは私の感触なので、人それぞれだと思いますが、3回まわしての感触は大事かもと思っています。

もう1つの毎日2時間以上の勉強時間を習慣化は、これこそどの試験にも共通のモノかと思います。
よほど試験勉強が得意な方ではない限り、毎日勉強をする習慣がなければ国家資格は受からないと思います。
私自身は、1次試験合格までに1000時間、2次試験合格までにさらに1000時間を要しています。
毎日2時間に土日のどちらかをつぶすと1年間で1000時間の勉強時間となります。

テキストを3回まわす及び毎日2時間勉強は、昨年ほかの国家資格の勉強にも活用し、何とかその試験も合格しました。
ただし、最終的にはテキストを4回はまわしましたが・・・。

自分の型が身につくと他のモノにも応用できると思いますので、ご自身の感触がつかめる勉強の型ができるといいですね。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士の実務に役立つ勉強方法について

【2018年4月30日 作成】
【2018年10月10日 更新】

中小企業診断士の勉強は、どれだけ実務の役に立ちましたか?
この質問を受けると答えに詰まります。
中小企業診断士の試験勉強はどのくらい実務に役立ちますか
でも記載した通り他の資格と同様にほとんど役に立たないからです。

ただ、試験で得た知識をきっかけに、現場で掘り下げる。このことを繰り返すことでほんとの実学になるきっかけにはなりえます。

そこで、この頃は、役に立たないと言い切るよりも少し考えて前向きに回答するようにしています。

実務に役立つ勉強方法ってどんな勉強方法なのだろうと自分自身自問自答した結果を回答しています。

ただし、あまり実務よりになると試験問題に素直に取り組めなくなるのであまり、ほどほどにご活用いただけると幸いです。

中小企業診断士の試験は、1次試験はマークシートなのですが、2次試験は記述です。マークシートはどうしても広く浅くになり、答えも決まっているのでやはり、あまり実務に役に立たないという回答になります。
一方で2次試験は、記述式なので、実務に役立つ勉強方法があるのではないかと考えました。
結論からすると、すなわち相手の立場になって考えるという視点を持ちながら回答することです。

具体例を挙げると
中小企業診断士の仕事の中で診断助言は、経営者からいろいろ情報をいただき、ヒアリングをし、そのうえで、相手が悩んでいること、できそうなことを勘案し、提案書が作成されます。その中で、重要なのが資料や情報以上に大事な要素が相手の意思です。どんなに素晴らしい助言や提案をしても、苦手なことややりたくないことであれば結局うまくいきません。
一方で、中小企業診断士の試験も、限られた紙面の中で出題者はいろいろ頭を悩ませて、回答者にメッセージ(意思)をくださっています。
どんなに素晴らしい回答をしていても、相手の意図したところでないといい点はもれえません。
中小企業診断士の試験も、問題文を勘案して、出題者が意図している大枠の意思(ストーリー)を把握することは大事です。

すなわち、中小企業診断士の試験で相手の意図(大枠)を把握することは、中小企業診断士として、中小企業経営者の思いを汲み取ることにつながることから、共通項はあるのではないかと思っています。

試験問題も実務も人間がすることですから相手の立場になって考えるという視点はとても大事だと思います。

参考にできる方は是非参考にしていただければと思います。

2018年10月10日追記
中小企業診断士の試験も、問題文を勘案して、出題者が意図している大枠の意思(ストーリー)を把握することは大事と記載いたしました。
私自身、中小企業診断士として、会社の事業評価を行うことが少なからずあります。
事業評価をする時、個別の経営指標や人事関連やビジネスモデルなどいろいろな切り口で、事業評価を試みるのですが、
いつも心がけているのが、木を見て森を見ずにならないことです。
すなわち、大局観が中小企業診断士にとって大事と感じています。
これは、駆け出しのころは全く気付かなかったのですが、この会社はこんな感じと大局観をもって事業評価にあたること、そして、その大局観をもって説明すべき相手に説明する事がとても大事だと感じています。

中小企業診断士の試験の2次試験で少し行き詰った時、この大局観を思い出してください。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

現在税理士事務所に勤務しながら中小企業診断士を目指しています。今の事務所を続けるべきか事務・総務系に転職しようか悩んでいます。

中小企業診断士の西井克己です。

税理士事務所に勤務し、中小企業診断士を目指している女性の方から以下の質問をいただきました。

質問
はじめまして。
私は今、税理士事務所で会計の勉強をしながら
中小企業診断士の資格取得を目指しているものです。

会計の経験を身につけながら、いずれは中小企業診断士で
独立できればと考えています。

そんな中、介護事業の事務・総務でスカウトの話がありました。
メリットは給与と残業時間が少なく、資格取得の勉強時間がとりやすいことです。
ただ経験としては今の税理士事務所で続けるべきかと悩んでいます。

早く資格をとり独立したい気持ちが大きいのですが、
独立されたときはどのようなお気持ちだったでしょうか?
未経験がプレッシャーになられましたか?

回答
私も中小企業診断士の受験生時代は不安の塊でした。
でも、中小企業診断士になってからは、不思議とそんな不安がなくなった
そんな当時を少し思い出しました。

問い合わせいただきました件について回答します。

まず、独立した時の気持ちでございますが、
私も1年間だけですが、会計事務所系のコンサルタント会社に勤めた後独立しております。
このため、独立そのものをプレッシャーに感じたことはありませんでした。
その理由は、その会社で、社内はもちろん社外の士業と一緒にプロジェクトを組ませていただいた経験もあったこと及びプレッシャーより期待(これから頑張るぞ)のほうが大きかったためです。

今振り返ると、当時は中小企業診断士として仕事をしたいと思っても独立するしか選択肢がないのはおかしい、中小企業診断士を育成する会社をつくろうという目的を達成するために会計事務所をやめ独立したことが良かったのかなと思っています。

すなわち、独立の理由が、その会計事務所への不満であったり、
自分で食べられるようになるためであったりと
独立するための手段としての中小企業診断士であると
独立した時はよいかもしれませんが、その後の経営者や中小企業診断士としての視野が狭くなっていたのではと感じています。
何かを成し遂げるために独立した人は、独立後もそういう前向きな人との付き合いが増える。そんな気がしています(自分に課された社会的使命を果たすために起業した方との交流や一緒に仕事をすることは本当に楽しいです。)

2つ目の会計事務所か介護事業の事務・総務かとのことですが、
質問者様が何を成し遂げるために中小企業診断士として独立したいのか?
その目的によると思います。

資格は、ある目的を達成するための手段で、しかもとても有効な手段です。
どのように使うかはその人次第と思います。

独立して、資金繰りや管理会計を中心に企業支援を行いたいのであれば会計事務所の経験は生きると思いますし、医療福祉に特化した企業支援を行いたいのであれば、その方面ということになると思います。

何のために中小企業診断士として独立したいのか?
その目的次第です。

中小企業診断士の受験時代は、受かるかどうかそれが不安材料であり、
独立するために中小企業診断士ということになりがちですが、
もう少し視座を高く、私はなぜ中小企業診断士になりたいのだろうと自問自答すると答えは出るかもしれませんよ。

悩んだ数だけ人間は成長すると思います。
質問者様が、思いを持った中小企業診断士になることを期待しています。
頑張ってください。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士をあきらめる前に

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士をあきらめようと思います。そう相談されることも少なくありません。

ぱっとテキストを見て、なんとなくいけると思って勉強を開始したが、実際にやってみるとそんなに甘くなかった。
1回目の受験で、思ったほどの成果が出なかった。
これまでの努力と受験結果から見て、相当の努力をしないと合格ラインにまで到達しないことが分かった。
1年間土日をつぶして、朝早く起きて毎日勉強したのに1次試験ですら合格しなかった。もう家族に勉強を続けるといいづらい。

こんなきっかけで中小企業診断士をあきらめる方がいらっしゃいます。
中小企業診断士は、合格率もそれほど高くない試験です。
受験したいと思う人
1次試験を受験した人
2次試験を受験した人
合格した人

受験したいと思う人を母数にすると、合格した人の割合はそれほど多くはないと思います。

中小企業診断士という道具や手段を使わなくても、自分の人生を豊かにしていける。そう思ったもしくはそう決断した場合は、むしろ中小企業診断士にならなくてもよいと思います。
人生の選択は皆さん自身にあります。
実際に、中小企業診断士になりたいといって私の事務所に相談に来られて、いろいろ努力した結果、現在は中小企業診断士ではなく、自分のスキルを使って企業のある特定の部分を支援する会社を立ち上げられた方もいます。
企業を支援するという思いは変わらない。だから診断士にならなくても充実しているとおっしゃっている方もいます。

一方で、やってみて思いのほか難しかった、自分には合わなかった。
でも本当は、中小企業診断士になったほうが、自分の人生が豊かになることはわかっているのに・・・。と思っている。
そんな方に対しては、中小企業診断士となるのをあきらめるという後ろ向きの選択をすることはあまりお勧めしていません。

転職したい、独立したいといろいろな相談をいただきます。
現状に不満があり環境を変えたいという欲求がある。
言葉としては、環境を変えてもっとやりがいのある仕事をしたいとおっしゃることが多いです。

もっとやりがいのある仕事ってなんでしょうか?
人からの承認を得られることでしょうか?
自分のやりたいことをできることでしょうか?
地域に貢献できることでしょうか?

このやりがいのある仕事がかなり漠然とされている方が多いです。
しかし、その仕事が明確になっていて、中小企業診断士になったほうが、自分の人生が豊かになることはわかっている。
こんな感じで迷っている方はもう一度自分の人生の目標とその手段としての中小企業診断士を振り返ってみませんか?

現状の制約条件の中でやりがいのある仕事を1つでも2つでも行ってそれをさらに高めるための前向きな環境変化は問題はないと思います。
しかし、転職の第一の理由は現状に不満があり、転職すればもしくは中小企業診断士を取れば、その不満が解消されるという後ろ向きな環境変化はもう一度その選択を考えてもいいかもしれないと思います。
なぜそう感じるのかと言えば、その相談者にやりがいのある仕事ってどんな仕事でしょうか?と聞いてみると、具体的に定まっていないことが多々あるからです。
また、やりがいのある仕事を回答するのではなく、自分を認めてくれるなど現状の不満が解消されることをおっしゃる方もいらっしゃいます。
言葉としてはやりがいを求めているのですが、その方にとってやりがいが定まっていないかもと感じています。

どんな職場ででも制約条件はあります。
その制約条件の中で1つでも2つでも前に進める。その手段として中小企業診断士がある。

中小企業診断士をあきらめる前にもう一度考えてみませんか?

そして、その手段として中小企業診断士が有効であると感じている方はあきらめずにもう一度頑張ってみませんか?

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

中小企業診断士試験直前期に合格イメージを考えてみませんか?

中小企業診断士の西井克己です。

2017年12月8日は、中小企業診断士2次試験の筆記合格発表の日でした。

合格された方は、口述試験頑張ってください。

口述試験は、ちゃんと受け答え(会話)ができていれば大丈夫です。
答えた内容というより、ちゃんと答えているということが重要だと個人的には思っています。

私の場合は、何にもわからない質問をされたときのための答えを用意していました。
その答えは、
その質問に対する的確な答えができないと思われるため、
都道府県等支援センタや商工会議所・商工会や中小企業団体中央会等の
中小企業支援機関に相談することをすすめます。
というものです。
海外展開の話であれば、中小機構さんやジェトロさんということになると思います。

結局この答えを使うことはなかったのですが、万が一の時の備えがあると安心して対応できると思います。
もし使えると思っていただいた方は、ご活用いただけると幸いです。

さて、万が一の備えではないですが、自分のあるべき姿や達成した姿を思い描きながら、
前にすすめるときとそうでない時では、心の持ちようが違います。

中小企業診断士試験の直前期対策として、合格イメージを考えながら試験勉強することも効果があるかも知れません。

以前の記事中小企業診断士直前期モチベーションの保ち方では、試験後にやることを決めておくこと等を紹介しましたが、
試験後ではなく合格後のイメージを思い描くことも重要だと思います。

すなわち、合格した後自分はどうなっているのか?
診断協会に入会し、勉強会に参加し、自己研鑽や中小企業診断士同士の人脈を形成している。会社外にネットワークを構築している。
今の会社を辞め、中小企業診断士として独立している。
Uターンして、地元に戻って中小企業診断士として活躍している。
中小企業診断士の資格を活用して、自分のやりたい仕事を行っている(社内の異動か転職)

人それぞれ思いがあって中小企業診断士試験に取り組んでいますので、思いの数だけ合格後のイメージが存在すると思います。

直前期はモチベーションが下がるかたと上がる方と双方いらっしゃると思います。
双方ともに合格後のイメージをきっちりと持って、将来を思い描きながら試験に向かっていけると意欲が高まると思います。

直前期は特に、そんなことを行っても1つでも2つでも覚えたいと考えるかもしれませんが、
それは皆さん同じ状況ですので、案外そうでない方法で自分の気持ちをたかめるほうが差別化になるかも知れませんよ。

頑張ってください。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)