中小企業診断士は激務か?

中小企業診断士の資格取得を検討されている方の中には、「診断士は激務ではないのか?」ということを懸念されている方が少なからずいらっしゃるようです。「激務でもその分たくさん稼げるならいい!」「それほど稼がなくてもいいからほどほどに働きたい」いろんな働き方があると思いますが、データの面から「診断士と激務」を見ていきます。

【2020年2月5日 作成】
【2024年2月4日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森です。

 

中小企業診断士に関連して検索されているワードに「中小企業診断士 激務」というものがありましたので、今回はこれについて書いていきたいと思います。

 

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中小企業診断士事務所の給与水準(収入)

中小企業診断士の西井克己です。

1 中小企業診断士事務所の給与水準は大手企業を顧客にしているコンサルタント会社よりも低い

中小企業診断士事務所の給与水準(収入)ですが、
弊社の場合、一般的なコンサルタント会社よりも低いです。
初任給は、石川県庁の大卒を参考にしております。
なぜならば、一般的なコンサルタント会社は、大手企業をお客様にしておりますが、
弊社をはじめとする中小企業診断士は中小企業をお客様としております。
中小企業は多くの付加価値を稼ぎ出しているというより
少ない付加価値の中で、人件費を支払い、経費を削減し、何とか利益を確保しようと努力している会社がほとんどです。
このため、弊社にお支払いいただいている顧問料も大手企業をお客様としているコンサルタント会社よりも低く設定させていただいております。
一方で、中小企業診断士は、1人で自宅で活動されている方が大半であり、その方と比べると弊社は、組織として動いている分だけ固定費を多く要しているため、1人で自宅で活動されている方と比べると顧問料は高く設定させていただいております。
弊社の顧問報酬は、
自宅で開業している中小企業診断士<弊社<コンサルタント会社
というイメージです。
そのため、弊社の場合ですと通常のコンサルタント会社より給与水準は高くありません。

 

2 迅技術経営の給与は

平成29年5月現在の弊社の給与水準は
新卒初任給 月給168,200円 (かばん持ち期間中)
中小企業診断士(かばん持ち修了後)は月給255,400円~となります。
士業になれば、月給のほか、売上変動給(賞与)が発生します。


3 中小企業診断士の年間売上

また、全体的な統計データですが、
中小企業診断士の収入は?にも記載しましたが、
データで見る中小企業診断士に中小企業診断士の年間売上の統計データが掲載されています。
年間売上          回答数
300万円以内          49
301~400万円以内      46
401~500万円以内      55
501~800万円以内      110
801~1,000万円以内     82
1,001~1,500万円以内    104
1,501~2,000万円以内    50
2,001~2,500万円以内    20
2,501~3,000万円以内    12
3,001万円以上         24
____合計           552
転載終わり。
元データはこちら

売上ですので、この売上から経費が引かれ、所得(収入)ということになります。

一部上場企業にお勤めの方であれば、大半の方が、おそらく給与水準(収入)は下がると思います。


4 個人的には、中小企業診断士という仕事は、お金も大事であるが、何をしたいかの1つの手段と思う

しかし、中小企業診断士は、経営者の悩みを聞かせていただいたり、
その悩みを解決する提案を行って一緒に解決する。そうすると企業が少しずつ良い方向に変化していく。
上場企業のサラリーマンではなかなか感じることができないことを実感することができます。
まさしくそれは金銭では表すことができないもので、職業としての中小企業診断士の魅力の1つだと思っています。
しかし、上場企業のサラリーマンでできたこと(大規模なビジネスを行ったり、世の中全体に影響を及ぼすような仕事)
が中小企業診断士になると実現が困難になることもあります。
自分の人生の中で、仕事としてどんなことを達成したいのか?それによって職業が決まるのかもしれませんね。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

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中小企業診断士の年収は?

中小企業診断士の西井克己です。

タイトルの中小企業診断士の年収は?は受験時代に誰しも思うことではないでしょうか?
年収ではないのですが、
中小企業診断協会が、データで見る中小企業診断士2016年度版で、
年間従事100日以上の中小企業診断士の年間売上(年商)を公表しています。

 

1 年間従事100日以上の中小企業診断士の年間売上(年商)

年間売上          回答数
300万円以内          49
301~400万円以内      46
401~500万円以内      55
501~800万円以内      110
801~1,000万円以内     82
1,001~1,500万円以内    104
1,501~2,000万円以内    50
2,001~2,500万円以内    20
2,501~3,000万円以内    12
3,001万円以上         24
____合計           552
転載終わり。
元データはこちら

 

2 年商のピークは5百~8百万円と、10-15百万円の2段ピーク

これによると年間501~800万円の方と1001万円~1,500万円に2つのピークがあることが分かります。
年間従事が100日以上なので副業の方は除かれていると思いますので、
私の感覚的には実態に即しているデータと思われます。
すなわち、駆け出しを少し抜けた状態で501~800万円。
実績と地力がある程度伴ってくると安定的に1001万円~1,500万円の領域へ。

自宅でだれも雇用していない場合は、そこからそれほど年間経費を要するわけではありませんので、
年商から年収を推定すると以下の通りになります。
年商 501~800万円で年間経費120万円(自宅の場合)とすると 年収381~680万円(ここから法定福利費がひかれます)
年商 1001~1500万円で年間経費200万円(自宅の場合)とすると 年収801~1300万円(ここから法定福利費がひかれます)

それ以上の年間売上にになると
個人的には、すごく忙しい方か税理士等の兼業の方が多いのではと思っています。
ただし、年収(収入)ではなく、売上ですから、これから経費が引かれるので。
大手のサラリーマンの方は、立ち上がるまでは、現在の収入(年収)より確実に下がることを
視野に入れる必要があると思います。
例えば、年収8百万円以上の三十~四十代のサラリーマンの方であれば
収入は55歳ぐらいまでは、安定的に年収が増えると思います。
また、取締役になれば、中小企業診断士に比べて多くの年収を得られる可能性が高いです。
すなわち、サラリーマンの時と違い、年収が不安定であることはもちろんその身分も安定していないことは否めません。

 

3大手企業のサラリーマン(管理職)と比べると年収は少なくなる可能性が高いが仕事の魅力は比較にならない

中小企業診断士は、大手のサラリーマン(管理職)と比べ、安定性はおとるし、年収も少なくなるかもしれませんが、
仕事自体の魅力は比較にならないほど素晴らしいと個人的には思っています。
中小企業診断士は、経営者の悩みを聞かせていただいたり、
駆け出しの経営者が成長する姿を見ることができたり、
幹部候補生として教育訓練を担当させていただいた方が、立派に幹部として成長したり、
人の成長や変化を身近で感じることができます。
まさしくそれは金銭では表すことができないもので、
職業としての中小企業診断士の魅力の1つです。

中小企業診断士を目指している皆さん、
中小企業診断士の仕事は深く、とても楽しいです。
是非、中小企業診断士となって、地域経済の要である中小企業を支援しましょう。

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