中小企業診断士の仕事(公的機関経由の専門家派遣)

中小企業支援のあり方は様々ですが、公的機関を通じた「専門家派遣」もその1つです。企業側の視点から相談~支援といった流れは多く紹介されていますが、専門家側の視点は意外とありませんでした。今回の投稿では弊社での専門家派遣の流れなどを説明しております。

こんにちは。中小企業診断士の小川(森)です。

先日、「公(おおやけ)からの仕事ってどんなことしてるんですか?」という質問をいただきました。

確かに「中小企業診断士 専門家派遣」などで調べてみると、相談する側(中小企業経営者)目線でのページは自治体や支援機関ごとに存在しますが、専門家側のページはあまり見当たりませんでした。

特に地方では、弊社がある石川県と同様、専門家派遣が経営者の皆様との接点になっているケースも多いと思います。取得したて・独立したての方にとっては大事な機会になっています。

そこで今回は、実はあまり知られていない(かもしれない)専門家派遣での中小企業診断士の支援のあり方について書いていきたいと思います。

<関連記事>
中小企業支援について(実務前と実務後の違い)
弊社代表の西井が中小企業支援について紹介したものです。よろしければご覧ください。

 

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診断士の更新を忘れてしまった

せっかく苦労して中小企業診断士の資格を取得したのに、5年に1回の更新手続きを忘れてしまったため資格を失ってしまった…そんな悲しすぎることにならないように、更新要件を確認してしっかり準備しておきましょう。本記事では、うっかりして有効期限が切れてしまっていた、そんな場合の対処を記載しています。

こんにちは。
中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域を活性化したい、そんな思いを実現したいという方に対して、恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いしている、迅技術経営の森です。

中小企業診断士の資格は5年毎に更新しなければ継続することができません。
気づいたら資格の有効期限がギリギリに迫っていた、もしくは切れてしまっていた…そんな経験をしたことがある方もいらっしゃると思います。

今回は、中小企業診断士資格の有効期限が切れてしまった場合の対処方法について見ていきたいと思います。

今回の記事に興味を持っていただいた方はこちらもご覧ください。
中小企業診断士の実務補修を受けずに登録しました

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中小企業診断士として長く活動する魅力

中小企業診断士の魅力とはなんでしょうか。診断士を目指す方向けのサイトを見てみると、資格取得で自分がどう変わるかという視点での記事はたくさんありましたが、長期間の活動という視点で魅力が書かれているものはあまりありませんでした。この記事では長期間関わることでの魅力を紹介しています。

こんにちは。
士業として中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域の発展に貢献したい、
そんな思いを実現したいという方に対して恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いする迅技術経営の森です。

本当に早いもので、私は2013年2月に中小企業診断士として登録し、この記事の公開時点(2024年2月)で11年になります。
正直なところ、診断士になったときには10年という時間はあまり想像できていませんでした。
しかし、ありがたいことに多くの経営者さんと長いお付き合いをさせていただくご縁をいただくことができ、診断士(もしくは士業)としてとても大きな、でも当事者にならなければなかなか実感できない「魅力」があると思います。


そこで今回は、「長期間の支援」というテーマで書いてみたいと思います。

興味のある方は以下の記事もご覧ください。
中小企業診断士という仕事のモチベーションの保ち方
中小企業診断士という仕事をこよなく愛する人
【中小企業診断士の仕事がない】取っても食えない?

 

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若手診断士は増加している?

最近、20代~40代のいわゆる「若手」と呼ばれる中小企業診断士の方と接する機会が増えてきました。若手のみでの集まりもあるなど、動きが活発になってきていますが、受験者・資格保有者の実際の年齢構成はどうなっているのでしょうか?外部データからここ10~15年の推移を見ていきます。

こんにちは。
中小企業を支援したい、中小企業支援を通じて地域を活性化したい、
そんな思いを実現したいという方に対して、
恩送りや士業育成システムを通じてお手伝いしている、迅技術経営の森です。

今日(令和6年1月11日)は中小企業診断士二次試験の 合格発表日です。
合格された方、おめでとうございます。
残念ながら不合格だった方、モチベーションの維持が難しいとは思いますが、
来年に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。

今回は中小企業診断士と年齢(特に若手診断士)について 書いていきたいと思います。
これまでも若手での中小企業診断士資格取得や取得後の転職についての
記事を書いております。ご興味のある方はご覧ください。
・未経験者が中小企業診断士事務所に入る年齢(20代?30代?)
・中小企業診断士として20代で転職する
・若手(20代、30代)の中小企業診断士に需要はあるのか?
・「未経験から中小企業診断士」の診断士としての歩み

 

1.若手診断士に関する体感

私自身も20代で中小企業診断士に登録し、
現在も30代ということで「若手」のくくりに
まだ入っているかと思いますが、
ここ5年程度で若手の診断士は大きく増加したように感じます。
20代はさすがになかなかお会いしませんが、
30代から40代の方とお会いする機会は増えました。

また、20代の方で診断士を目指したい/目指している
という人も見かけます。

 

2.中小企業診断士受験者の年齢構成

私の体感が合っているか、実際のデータで見てみたいと思います。
まずは、受験者の年齢構成について、平成22年度(2010年度)から
令和4年度(2022年度)まで並べてみました。
(出典元:中小企業診断協会「申込者・合格者にかかる統計資料」

これを見ると、40代以上の方で受験者数が増加しているように見えます。
絶対数だと年齢層ごとの増減がわかりづらいため、割合でも見てみましょう。

平成22年度では30代以下が全体の60%以上を占めていましたが、
令和4年度では40%強まで減少しています。
その分50代が10.6%→20.7%とほぼ倍増しています。

この結果を見ると、私の体感とは真逆の傾向のようです。

 

3.中小企業診断士資格保有者の年齢構成

次に、資格保有者の年齢構成を見てみます。
こちらは資格保有者に対するアンケート結果に基づいたもので
絶対数では単純比較できないため、割合のみです。
(出典元:中小企業診断協会「中小企業診断士に関するアンケートデータ」

平成17年度(2005年度)から令和3年度(2021年)にかけて、
40代以下の割合が減少(約40%→約30%)し、
50代以上の割合が増加(約60%→約70%)しました。

この15年ほどで日本全体の平均年齢が4歳ほど上昇しているため、
(2005年度43.1歳→2021年度47.4歳(出典元はこちら))
それと同様のスピードで診断士の年齢構成も上昇しているようです。

 

4.おわりに

現在取ることができるデータを見ていくと、
私の肌感覚とは逆に診断士受験者・資格保有者ともに
ますます50代以上の方が中心となっているようでした。
経営者の新陳代謝が進んでいないことは有名ですが、
経営者を支援する中小企業診断士もまた、
若手の参入が進んでいないのかもしれません。

しかし、経営に関する課題はますます複雑になり、
経営者の方々も我々診断士に対して最新の情報や
知識の提供を期待しているだけに、
若手診断士の需要はますます高まっていくように感じます。

 

弊社(迅技術経営)では、性別や学歴に関係なく、
士業資格(中小企業診断士、税理士、社会保険労務士)
の取得を通じて地域のために貢献したいという方に対して、
「士業育成システム」による支援を行っています。
資格を取得して一人前になった後は、
自らの故郷などで皆様の力を還元する取り組みも行っています。

採用も随時行っておりますので、こちらの採用ページ
ご覧ください。

女性診断士は少ない?(その2:女性経営者×女性診断士)

女性経営者は増加傾向にあるといわれていますが、実際のところどうなのでしょうか?また、女性経営者はどのような悩みを抱えているのでしょうか?女性診断士(士業)だからこそ可能な女性経営者に対する支援のあり方について考えるきっかけになれればと思います。

こんにちは。中小企業診断士の森です。
前回に引き続き、「女性の中小企業診断士」のテーマです。

前回は、診断士受験者や合格者の中での女性比率、そして他士業と比較した女性比率の状況を見てみました。
近年は中小企業診断士を目指し、合格する女性が増加傾向にあるものの、他士業と比較すると依然として低い、ということがわかってきました。

今回は、少々乱暴な切り口ではあるものの、「女性経営者×女性診断士の可能性」という視点で書いていきたいと思います。

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女性診断士は少ない?(その1)

女性の中小企業診断士が少ない。診断士として(特に地方で)活動しているとよく感じることです。実際のところどうなのでしょうか?今回は中小企業診断士試験及び資格における女性の割合と他士業とのデータを比較しながら、以前と今、そして今後どうなっていくのかを見たいと思います。

こんにちは。中小企業診断士の森です。

女性の就業比率が高まっている昨今ですが、今回は「女性×診断士」という切り口で書いてみたいと思います。

ボリュームが大きくなりそうなので、今回は「他士業との比較を通じた診断士×女性」という切り口で書いていきます。

次回は少々乱暴であることを承知の上で、「女性経営者×女性診断士」の可能性について触れたいと思います。

結論を申し上げると、
・受験者、合格者ともに女性が絶対数でも割合でも増加している。
・でも他士業と比較するとまだまだ少ない
ということがいえそうです。以下、詳しくみていきましょう。

 

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中小企業診断士とMBAの違い

中小企業診断士とよく比較されるものの1つに「MBA(経営学修士)」があります。ご自身のキャリアを考える際に、どちらを取るべきか迷われる方も少なくないと思いますが、実はこの2つの共通点はそれほど多くなく、むしろ性質や適しているケースは異なる部分が多いと感じています。私感も含みますが、共通点と相違点についてまとめました。

こんにちは。北陸を中心に中小企業の支援をしている迅技術経営の森です。

中小企業診断士の取得を考えた時に誰もが一度は考えるのは、「中小企業診断士か?MBA(経営学修士)か?」という選択ではないでしょうか。

よく比較される2つだと思いますが、取得後のキャリアをどのように考えているかによってどちらを取得すべきかも変わってきます。

ありがたいことに、森はつい最近(2023年3月)まで大学院に通っており、MBAコースの学生さんたちとも近い距離にいたことから、中小企業診断士とMBAの共通点と相違点をまとめてみたいと思います。

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営業職から中小企業診断士への転身

営業職と中小企業診断士。あまり共通点がないように思われるかもしれませんが、実はこの2つの仕事には多くの共通点があると考えています。さらに、営業職ならではの苦しみ・葛藤は、意外と診断士の仕事では緩和されるかもしれません。営業職は好きだけど悩みもある…という方はぜひご覧ください。

【2023年4月3日 投稿】
【2023年5月1日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森です。
今回は「営業職と中小企業診断士」というテーマでお話してみたいと思います。

営業職と中小企業診断士にはあまり共通点がないため、営業職から中小企業診断士に転身する人は少ないと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、私は双方に活かせるスキルがあると考えています。

どんな部分がそれぞれの仕事に活かせるスキルになるのか、そして営業職から中小企業診断士に転身する理由、営業職と共通する中小企業診断士のやりがいなどを考察します。

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AIに代替されにくい中小企業診断士という仕事

大変ご無沙汰しております。石川県の中小企業診断士の森です。
更新ができておらず申し訳ありませんでした。
更新していなかった時期のことも含め、
少しずつまた皆さんに情報をお届けしていきたいと思います。

今日は最近特に注目を集めている「AI(人工知能)」についてです。
直近ではAIチャットボットである「ChatGPT」が
大きく注目されています。

一方で、AIに代替されにくい仕事として、
中小企業診断士が注目されているのはご存じでしょうか。

日経新聞「AI時代のサムライ業(上)代替の危機 新事業に挑む(2017年9月25日記事)」より引用

 

AIが将棋やゲームで人間に勝った、AIに記事執筆をさせたら数秒で10本もの
記事が完成したなどの情報を耳にする機会が増えたことで、
「AI=人間が敵わない存在」という風に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、報道されるのはAIの得意とする分野の成果のみで、
AIにも不得意な領域があるそうです。
それが、ヒューマンスキル(交渉・コミュニケーション・ヒアリング・
コーチングなど)が必要とされる領域です。

 

■AIに代替される可能性が高い仕事

AIに代替される可能性が高い仕事の中には、
行政書士・弁理士・税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士など、
複数の士業も含まれています。
一方で、士業の中でも代替可能性が低いとされているのが、
中小企業診断士と弁護士です。

◯AIの得意・不得意領域

そもそもAIが得意としているのは、ゴールの最適化と単一作業です。
画像・映像・音声の解析、明確なルールがある作業、
数値化されていることの推論など、
多くのデータを取り込んで最適な答えを導き出すのが得意です。

つまり、AIを活用するには数値化できるゴールを出す作業と、
学習のための豊富なデータを揃える必要があります。

その真反対にあるのが、人の行動や思いなどの定義が曖昧なものに対して
答えを出す仕事です。
例えば「人生にとって大切なこととは?」など、
人や状況によって定義が異なるような曖昧なものの答えを出すことは苦手です。
他にも少ない情報から答えを導き出すこと、文脈を理解すること、
経験から答えを出すこともAIの不得意分野です。
(もしかすると前述のChatGPTの登場により、
これも今後大きく変わってくるかもしれません)

つまり、「AIが得意=代替されやすい」のは書類手続き等、
定型的な業務が多い仕事。
「AIが不得意=代替されにくい」のがその人、
あるいは企業に合わせた「オーダーメイドの仕事」だと考えています。

中小企業診断士以外の士業で代替されにくいとされている弁護士も、
依頼人の気持ちを理解して課題解決をする点で、
高いヒューマンスキルが求められる仕事です。

 

■中小企業診断士が代替されにくい理由

ここで改めて、中小企業診断士がAIに代替されにくい理由を考えてみましょう。
1つは経営企画から戦略、財務、販売・マーケティング、人事労務までと
幅広い領域のコンサルティングを担う仕事であること
もう1つは、感情や想いを汲み取って仕事をする必要があることです。

相手に共感し、どうしてほしいのかを汲み取った上で、
幅広い範囲に及ぶ課題を解決しなければなりません。
最適化が得意なAIに各種の条件を入力して答えを導き出させたとしても、
それがその会社にとって最適な戦略かどうかはわかりません。
自分が経営者だったら一般的に優れている戦略よりも、
こちらの意図を汲み取った戦略の方がありがたいと思うのではないでしょうか。

このように企業によって大切にしたいこと、
理想とする未来が異なるため、
その会社ごとに違うコンサルティングが必要です。
AIが得意な定型業務の正反対の仕事だからこそ、
中小企業診断士がAIに代替されにくいという結果が出ているのでしょう。

もちろん、今後の進化によってはAIの不得意領域が
少なくなってくるかもしれません。
しかし、対話から悩みや課題を導き出すのは人間が長けている領域で、
人間に対して求められる価値はまだまだ伸びしろがあります。
人間の得意領域はそのまま磨きつつ、AIの得意な分析力を借りれば、
より質の高いコンサルティングができるようになると考えています。

AIに代替されないからこの仕事には将来性があると考えるだけでなく、
AIによる技術を活用してより質の高い仕事を目指すことで、
中小企業診断士として大きく成長できます。

それが、クライアントの利益を生み、
中小企業を支えることにつながっていくはずです。

中小企業診断士資格取得後のキャリア形成(新卒診断士)

一般的に30代以上で取得されることが多い中小企業診断士ですが、筆者は新卒で中小企業診断士の事務所に就職し、24歳で資格を取得しました。診断士として5年、6年と経験を積む中で、バックグラウンドを全く持たない診断士がどのようにキャリアを蓄積していったのか、また今後のキャリアをどのように考えているのかを記載しています。

【2020年7月18日 作成】
【2023年7月11日 更新】

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

以前この記事は中小企業診断士の資格を取得してから
7年半の時点で作成しましたが、
10年を超え、また記事作成から3年が経過した
ということで更新してみたいと思います。

 

また一次試験の日が近づいてきました。
今年からは金沢でも受験が可能となり、
名古屋や大阪、東京まで出なくてよくなったので
地元の受験者にとってはかなり楽になると思います。

一次試験は勉強時間と結果がある程度比例関係に
あると思っております。
最後まで諦めず、1歩ずつでも着実に進んでいきましょう。

 

さて、多くの方は中小企業診断士という資格を
ご自身のキャリアの一環として捉えられていると思いますが、
診断士として活動している身として、
また資格を通じて夢を叶えることを応援する企業として、
資格取得後のキャリアの状況について書いていきたいと思います。

(今日は私(森)の分ですが、シリーズ化して他の診断士についても
お話できればと思います)

 

1.これまで

・大学在学中に中小企業診断士の勉強を開始する。
・1回目は一次試験は合格したものの、二次試験は不合格。
・勉強2年目の時に今の会社に入社し、その年に二次試験合格&登録(当時24歳)。
※実務補修を受けずに登録する方法についてはこちらをご覧ください。
「中小企業診断士の実務補修を受けずに登録しました」
・2年目(25歳の終わり頃)から少しずつ一人でお客様対応を
するようになる。
・一人で活動し始めてから3年程度は支援機関からの
専門家派遣業務が中心。その後、少しずつ民間のお客様が増える。

詳細は以下の記事をご覧ください。
「未経験で中小企業診断士になる モデルケース(新卒)」

 

2.現在

・35歳(診断士取得から約10年半が経過)
・ほぼすべてを一人で活動する。
・公:民間=6:4
・支援先の業種は偏りなし。
(若干製造業が多いですが、これは石川県内の産業や
弊社のこれまでの支援業種の影響が強いと考えられます)
・次のキャリアを考え、2023年3月に大学院修士課程を修了。
・個々の企業に対する支援の他に、支援機関経由の
セミナー講師も年間5~10件程度務めさせて
いただいております。
自社の事業として戦略マネジメントゲームを
7年ほど前から実施。

 

3.キャリア① ~がむしゃら期(25歳~27歳頃)~

私は東日本大震災を契機に、地方の中小企業が今後のずっと
事業を続けていくためのお手伝いをしたいと思い、
診断士を目指し始めました。

既にこのブログにも何回か書きましたが、
新卒で今の会社に入り、社会人生活を経ないまま
中小企業診断士になったので、診断士としての活動に
役立つようなキャリアは持っていませんでした。

診断士として活動するようになってから数年間は
とにかく経験を重ねることが大事だと思い、
業種や支援の内容にかかわらず何でも受けていました。

特に、診断士2年目くらいから「ものづくり補助金」を
をはじめとする各種の中小企業支援施策が開始され、
そういった補助金などの申請をお手伝いする中で
様々な業種の内情について勉強しました。
今から振り返ると、様々な業種で今後の方向性について
前向きに考えている方々と出会えたことは
大いに役に立っているように感じます。

 

4.キャリア② ~モヤモヤ期(28歳~30歳頃)~

なんでも仕事を受けていた一方、キャリアという観点では、
お恥ずかしながら十分に検討を重ねることができない時期でもありました。

業種の切り口で深めていくのか、支援内容の切り口で深めていくのか…
もともと思いだけで始めたため、大いに悩んだ期間でした。

なかなか支援に対する軸も持てておらず、
仕事はありがたいことに増えてはいて、
民間契約のご縁をいただく機会も増えていましたが
自分の中では「何かを積み上げた」ということが
なかなかできない期間でした。

 

5.キャリアの明確化 ~活動期(31歳~現在)~

モヤモヤとした期間が続いている中で考えるようにしていたのは、
自分のルーツをさかのぼってみることでした。

自分がこれまで何を考えてどのような決断をしてきたのか、
また自分の親や家系にもさかのぼって、自分がどのように
生まれ育ってきたのか。そんなことを考える機会が
増えていました。

そのような時間を持つ中、31歳の時にストンとお腹に落ちる
今後進みたいキャリア像が明確になりました。
その時は明確な姿にはなっていませんでしたが、
その後も自分の中で考えたり、人に話したりしながら、
少しずつやりたいことの具体化とその実現方法を
考えていきました。

地方の持続性を将来にわたって確保するために、
医療・福祉の業界における経営や政策についての
分野を深堀りしていくことにしました。

その後実現に向けた第一ステップに進むことが決定し、
2021年4月から大学院修士課程に進学しました。

そして2023年3月、無事修士課程を修了しました。
当初描いていた大学院での研究内容とは
結果的に異なってしまいましたが、
ヘルスケア領域について幅広く知識を習得し
多くの友人を得られたことは何よりの果実です。

また、ライフワークに…と考えていた
教育関係に関しては、
大学院での研究内容と重なる部分も多く、
今後関わりを増やしていきたいと考えています。

大学院の間は仕事のボリュームを半分程度まで
減らしていただいていましたが、
2023年4月からは本格的に仕事を再開しています。
いろいろな方に対して、大学院での経験を活かして
ヘルスケア関係の支援をしたいですとお伝えしていたところ、
素敵なご縁もいただけております。

 

6.さいごに

現在進行系での話のため、脈絡なく終わってしまいましたが、
診断士としてどのように世の中に貢献していくかということについては
無限の選択肢があり、どれも正解です。

資格取得に向けて勉強中の方、勉強を始めようか迷っている方、
資格を取得して活かしたいと思っている方、
いろいろな立場の方がいらっしゃるかと思います。
少しずつでも自分との対話やそのアウトプットに取り組み、
長期的なあるべき姿をブラッシュアップしていきましょう。
(最初から完璧なあるべき姿を持てる方が極々少数だと思います。
自分に問いかけ、他者に話してフィードバックを得ながら、
少しずつ磨き上げるしかないのかもしれませんね)

森の今後については、この記事を更新していく形で
随時発信していきたいと思います。

また、弊社の他の診断士のケースもここで紹介していければと
考えていますが、いずれも道半ばばかりだと思います。

他にも「こんなことを聞いてみたい」「こんなことが知りたい」
ということがあれば、コメントでいただけますと幸いです。

もし中小企業の支援をしたいという思いを持ちながらも、
「未経験だから」「今までに関連する仕事をしたことがないから」
といったことで悩んでいる方がいらっしゃるのであれば、
まずはご相談いただければと思います。

弊社の士業は、いずれも少し変わった経緯でなった者が
多いですので、何か気づきを得ていただけるかもしれません。

お問い合わせはこちらから、ぜひよろしくお願いいたします。

また、弊社という場を通じて士業資格を取得し、
地域に還元したいという思いを持つ方がいらっしゃいましたら、
こちらの採用ページをご覧ください。

中小企業診断士の求人情報をまとめてみました(2020年6月時点)

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

中小企業診断士一次試験の日程は、
予定通り7月11日、12日となるようですね。
1ヶ月を切り、受験される方々は最後の追い込みに
入っている時期かと思います。

何かと外的な要因に振り回されがちですが、
目の前のことを一つ一つ着実に
積み上げていっていただければと思います。
(特に一次試験はこの積み重ねが本当に重要ですね)

さて、一次試験後にはおそらく就職先・転職先を
探される方も増えると思いますので、
今回はインターネット求人媒体大手のIndeedにおける
中小企業診断士の求人情報についてまとめてみました。

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中小企業診断士は浅く広く?狭く深く?

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

新型コロナウイルスの影響、皆さんお住まいの地域では
いかがでしょうか。
これまでと生活や時間の使い方が大きく変わった方も
多いのではないでしょうか。
中小企業診断士の一次試験まで、通常ならあと3ヶ月。
周りの変化に流されず、やるべきことを一つずつ
こなしていただければと思います。

さて、今回は「中小企業診断士の仕事の範囲」
について書いていきたいと思います。

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中小企業診断士の会社

「中小企業診断士の会社で働きたい」という質問をされることがしばしばあります。弊社を設立した2006年と比較すると、確かに診断士の方が代表をされている会社は増えてきたように思いますが、それでもまだまだ少ないように感じています。なぜそのような会社が少ないのか、増えないのかといったことに触れています。

中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士の会社ってどうやって探せばいいのですか?
ネットで検索したりしているのですが、ほとんど見当たりません。

私自身、この質問をいただくととっても困ります。

なぜならば、その質問をしている方の本意は、
中小企業診断士の個人事業の会社(いわゆる1人会社)
ではない会社はどうやって探せばよいのか?
ということが多いためです。

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副業としての中小企業診断士

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

新型コロナウイルスの影響、皆さんの側では
いかがでしょうか。
弊社のある石川県は、早い段階から感染者数が
急増した影響で「特定警戒都道府県」に
指定されております。

観光関連産業や飲食業などの業種を中心に
大変厳しい状況となっております。

このような時、我々中小企業診断士としては
できることが限られており、大変歯がゆい思いがあります。
一刻も早く、もとの生活に近い状況に近づくことを
祈っております。

 

さて、今回は「副業としての中小企業診断士」
についてお話していきたいと思います。

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平時と有事での中小企業診断士のあり方

中小企業診断士の森研介です。

前回の投稿からかなり時間が空いてしまいました。
しっかりと定期的に投稿を継続していきます。

 

さて、投稿が空いてしまった間に世の中では
新型コロナウイルスの感染が急速に広がりました。

私が聞く限りでは、ほぼすべての業種で
何らかの影響を受けていらっしゃいます。

今回の件による倒産や雇用の減少を防ごうと
様々な施策が打ち出されておりますが、
いつまで感染拡大が継続するかもわからず
おさまったとしても消費が戻る時期は
さらに先になると考えられることから、
まだしばらくは厳しい状況が続きそうです。

今回は、平時と有事における中小企業診断士の
あり方について書いていきます。

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中小企業診断士の募集

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士の募集は、いつ実施されて、具体的にどんな仕事が募集されていますか?

結構稀ですが、そんな質問を受けることがあります。

この質問は、中小企業診断士を目指している方というより、中小企業診断士として登録されて間もない方からお受けします。

個人的見解ですが、中小企業診断士に登録したものの、登録前とあまり環境が変わらないので何とか環境を変えたいという方が多いのではとお見受けしています。

中小企業診断士はどんな形で募集されているのだろう。そう思ってネットで検索してもこれはと思った情報が検索されないので聞いてみようという流れではないかと思っています。

中小企業診断士の募集といってもいろいろあります。

1 常勤の中小企業診断士を募集している

2 非常勤の中小企業診断士を募集している

3 中小企業診断士を推奨資格として募集している。

共通しているのは不定期であることです。

1 常勤の中小企業診断士の募集
常勤の中小企業診断士を募集しているというのは、プロジェクト単位(3年以内が多い)での中小企業診断士を募集していることが少なくありません。
具体的には、国のプロジェクトの予算であることが多く、文部科学省や経済産業省や厚生労働省等のプロジェクトを受託した公的機関が有資格者を募集するものです。
2018年11月の現在でいうと、経済産業省のよろず支援拠点や厚生労働省の働き方改革推進支援センターや文部科学省の地域イノベーション関連が挙げられます。
ほとんどが公募で、プロジェクトマネージャーは経験豊富な方が、サブマネージャーは比較的経験が少ない方が応募されることが多いのではと思っています。

2 非常勤の中小企業診断士を募集
定番となっているのは、中小企業診断士の講座の添削など中小企業診断士試験関連での募集
最近は、ものづくり補助金など時期が決まっている事業の申請書の申請支援のために、中小企業診断士を非常勤で募集しているところもあるようです。
また、短大や大学などの非常勤講師を中小企業診断士に依頼するケースも少なくありません。
さらに、企業研修を請け負っている研修会社から、非常勤で、研修の講師や研修のサポート業務をお願いされるケースもあります。
最近はランサーズやクラウドワークスにも中小企業診断士が登録していることもありますので、探してみると仕事は少なくないかもしれません。

3 中小企業診断士を推奨資格として募集している
これは、求人情報として公開していることが多いです。
ある程度大手の会社の総務部門の求人や金融機関の中途採用や公的機関(いわゆる中小企業支援3団体)の中途採用など多岐にわたっています。

どんな仕事なのかは、その募集機関によって異なると思いますので、1つ1つあきらめずに探し続けてみてはいかがでしょうか?

せっかく苦労して試験に合格し、登録した中小企業診断士を活かしたいと思うのは当然だと思います。

中小企業診断士は目的ではなくて手段。

皆さんが思う目標に近づくための有効な道具です。

その道具をうまくいかせることを期待しています。

士業が育つ組織として、中小企業の支援を行う迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

興味を持っていただいた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

新規の問合せ質問はここをクリックしてください(フォームにリンクします)

学生で中小企業診断士試験に挑戦する

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士試験に挑戦したいと思っています。
書店で中小企業診断士のテキストを見てみました。とってもテキストや問題集の量が多いのを見てびっくりしました。
自分にとってはとても難しい試験のように思えましたが、
実際中小企業診断士の勉強をされて、どのくらい難しかったですか??
また、合格までどのくらい勉強しましたか?

就職フェアのブースで訪問いただいた学生の方から質問を受けることがあります。
私の方からなぜ中小企業診断士になりたいのですか?聞くと
就職で有利になりそうだから。
自分の自由な人生を歩めそうだから。
将来役に立ちそうだから。
という回答が返ってくることがあります。

⚪︎学生として中小企業診断士を目指す、ということ

学生で中小企業診断士を目指していただけることは
現役の中小企業診断士としてとてもありがたいことですが、
一般的に言うとそんなに簡単でもない資格なので、
もう少しその資格を目指す理由を明確にした方がいいのにと思うことが多いです。

就職フェアのブースに立っていて、学生さんのお話をお伺いして、
その方がなぜ中小企業診断士になるのか明確に定まっていなかったり、
将来どんな人生を歩みたいのか決まっていないな。
なんとなく中小企業診断士という資格に淡い期待を抱いているだけだな
と私自身が感じた場合は、その方に対しては中小企業診断士事務所に
就職することをお勧めしないようにしています。

その理由は、以前のブログに記載しておりますので、ご興味のある方はお読みいただけると幸いです。
新卒や既卒で中小企業診断士事務所に就職すべきか?

その前提で、学生時代に中小企業診断士に挑戦することを私が考察すると

1 大学時代に自己投資をすることはとても素晴らしい

大学と専門学校に通いながら士業資格を目指す。
公認会計士を目指す方や税理士を目指す方は、いわゆるダブルスクールの方が多いです。
大学時代に自己投資をしている。
私にはできなかったことなので、士業資格であれ、どんなことであれ、自由な学生時代に自己投資ができることはとても素晴らしいことだと思います。

大学時代に自己投資を行う癖付けができていれば、社会人になってもそれが習慣化できる。
自己投資の習慣化は、どんな分野に行ってもいきることは間違いない。
個人的にはそう感じています。

2 学生で中小企業診断士に挑戦する

大学時代に中小企業診断士に挑戦することはとても素晴らしいこと。
ただし、なぜ中小企業診断士になるのか、その目的が明確でない場合は、
就職先に中小企業診断士事務所やコンサルタント事務所を選ぶのは、結構リスクが高いかもしれないと考えています。

私自身は、学生の時にこうなりたい、こうあるべきだと思った姿はありました。
しかし、今現在そのあるべき姿になっているかと言えば、その答えはNOとなります。

まとめ

社会人になり、いろいろな方に出会い、いろいろな経験をさせていただいて現在のあるべき姿を見つけたと言えます。
そういう意味では私は、新卒でしなくてよかったと思います。
新卒で、中小企業診断士事務所やコンサルタント事務所に就職していれば、現在の自分はないと思っています。
あくまで自分の経験ですが、皆様の参考になればと思います。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。

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中小企業診断士は中小企業経営に役立つか?

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士は中小企業経営に役立つか?
こんな質問を、将来会社を経営されるであろう
会社経営候補者(後継者)から聞くことがあります。
また、息子(娘)を後継者として考えているが、
迅技術経営で修業させることは可能か?そんな問合せもあります。

中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての唯一の国家資格であり、
その試験内容も中小企業経営にかかわること全般にわたります。
このため、役に立つか立たないかといえば、「役に立つ」という答えになります。
しかし、「とっても役に立つか?」と言えば
それはちょっと違うかもしれないと個人的には感じています。

その理由は、中小企業診断士の試験内容が
中小企業経営にかかわること「全般」であること
にかかわりがあります。
すなわち、「全般」にわたっているがゆえに、
いわゆるひろく浅い知識は得られるものの、
経営者として役に立つレベルにまで知識として深堀できていないためです
(ましてや知識を使ってみて、その経験を踏まえて自分の知恵になる。
そんな試験ではありません)。
一方で、全般にわたっているため、経営している会社で何か問題が起きたり、
課題を解決するときに、1つ視点からではなく多面的に
その問題や課題を見ることができます。
(これは個人的には役に立つ点であると思っております)。

私自身、30歳で迅技術経営を創業し、有難いことに迅技術経営は、
私以外の社員がいる会社になっております。
その過程で、中小企業診断士としての知識が役に立ったかといえば、
間違いなく役になっています。

しかし、中小企業診断士として、会社を創業し、
10年以上会社の経営を担わせていただいておりますが、
感じておりますのが、経営は知識だけ持っているのではダメで、
その知識を活用して1つでも2つでも前に進めることの方が
数倍大事であるということです。

中小企業診断士の試験内容のみならず、
経営はこうすればよい、ああすればよいという知識や理論が
世の中にあふれておりますし、
経営の本質はこの50年間でそれほど変わっていないように
個人的には感じています。
やっぱり経営は、得た知識や理論を実践して、失敗(経験)して、
その失敗(経験)を基に自分のやり方を見出すこと
(いわゆる知識ではなく知恵にすること)が大事です。
私自身、知識や理論の表層部分は、
中小企業診断士の試験勉強で身に着けていたと言えます。

やはり結論からすると「役には立つけどとっても役には立たない」。
自分は現経営者のように経営できるだろうか不安である。
そのためにはまず知識が足りない。だから中小企業診断士を勉強する。
という思いで勉強するのであればあまり役に立たないかもしれません。
それよりも、今現場で起こっていることを解決するために
自分自身でなんと言われようと一歩前に進めることの方が重要かもしれません。
中小企業診断士は中小企業経営に対する絶対的な解ではありませんから。

やっぱり、中小企業経営者を支援する能力と中小企業を経営する能力は、
共通するものもあるものの、多くは似て非なるもの。

個人的にはそう思っています。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

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中小企業診断士の勉強(合格前後)

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士の受験生から、どれくらい勉強しましたか? どんなふうに勉強しましたか?と聞かれることがあります。
また、中小企業診断士になりたての方から、どのようにスキルアップしていますか?
ということも聞かれます。

現時点で120記事を超えており、個別の質問に対しての記事が整っておりましたので、
これを機会に過去の記事をまとめてみました。

1中小企業診断士になるまでの勉強

1-1どのくらい勉強したか

平日  AM6:30-8:00に会社近くのスターバックスで勉強
土曜日 TACに通って1日勉強
日曜日 家族との時間
1年目はこのような形で進めていました。
2年目はどうしても合格したいという思いから、試験直前3か月は、日曜日も勉強をさせていただきました。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士の学習時間は?

1-2どんなふうに勉強したか

・模試は全部受ける(TACだけではなく大手資格学校の模試を受講(大原さん、LECさん、TBCさん、日本マンパワーさん)
・試験を解くプロセスも定型化
・自分の苦手なところのみを書き出したノートを作る
などです、
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士の勉強の仕方

1-3 苦手科目の克服方法(私の場合は財務会計)

〇毎日1問でもいいからならず問題を解く
これを繰り返すことで、中小企業診断士の受験では苦手であった財務会計で現在ご飯を食べています。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士試験の苦手科目克服方法(財務会計)

2中小企業診断士になってからの勉強

中小企業診断士になってからは、試験に受かるための勉強ではなく、
仕事のための勉強になります。
これまで網羅的に行っていた勉強を、
お客様に提供するためにもっと深堀する勉強です。
すべてを深堀することはできませんので、
1つの方向性を定めて学習することになります。

中小企業診断士になってからの勉強のスタートは、
まず中小企業診断士としての自分のあるべき姿を定めることになります。
実際私自身もこのあるべき姿の設定で悩みましたし、
弊社の中小企業診断士もあるべき姿の設定で苦しんでいました。
まさしく暗中模索の中、トライアンドエラーを繰り返しながら、
自分のあるべき姿を定めている状況です。

そして、あるべき姿の設定と同じくらい大事なことが、
中小企業診断士として経営者に信頼される人間性を高めることです。
経営者は、人生をかけて仕事をしています。
自分の経営している分野においては、
だれにも負けない自負を持って仕事をされています。
この経営者と対等に渡り合えるだけの人間性を高めるための勉強は、
一生の勉強となります。
中小企業診断士の勉強は答えがありますが、
これは答えのない勉強で、仕事を通じて、
いろいろな方と出会いによって人間性を磨いていくことになります。
詳細は、別の記事に掲載しておりますので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士のスキルアップ

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいます。
最近は遠方の方はスカイプ対応もしています。)

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中小企業診断士として独立を検討している

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士として独立を検討しています。
どのくらいで食べられるようになりましたか?

こんな質問を受けることがあります。

中小企業診断士は、独立できる資格ではあるが独立している方は少ない。
そんな資格です。
勉強をしている過程で、独立を少し考えたこともある。
中小企業診断士試験に合格した時に、
どのようにこの資格を活かそうかと考え、
その選択肢の1つとして独立を検討した。
という方も少なくないと思います。

1中小企業診断士全体の中で独立している方は約2割

中小企業診断士の中で独立している方の割合は、2012年3月に開催されたちいさな企業未来会議第一回ワーキンググループの資料でそのデータが示されています。
そのデータによると
平成23年6月1日現在で、中小企業診断士の登録者数は、18,063人で、そのうちコンサルタント事務所(自営業者含む)が4,227人であることが分かります。
すなわち中小企業診断士の23%の方が、コンサルタントとして従事している結果となっています。

2企業内中小企業診断士の中で独立を検討している方は約3割

JーNET21のデータで見る中小企業診断士によると
企業内中小企業診断士の方で独立を検討いるのは約3割であることがわかります。

J-NET21のデータを引用(http://j-net21.smrj.go.jp/know/s_hiroba/enquete/p05.html
引用開始
独立開業の意向
問15 中小企業診断士として独立開業を予定していますか。

企業内診断士の30.9%が将来、診断士としての独立開業を予定している。
独立開業の意向 (回答数構成比)
予定はない    1,683 (69.09%)
予定している   753 (30.91%)
有効回答数    2,436(100.00%)

独立開業をしない理由
問16 独立開業を予定しない理由は何ですか。(MA)

中小企業診断士として独立開業を予定しない理由は、以下のとおりである。
独立した場合の経済的不安(収入等)と現在の能力不足が上位を占めている。
独立開業をしない理由               回答数(構成比)
受注機会の確保が難しいと思うから         810(48.59)
現在のところ,自分の能力不足を感じているから   740(44.39)
収入が安定していないから             678(40.67)
現在の仕事の内容や職場環境に満足しているから   670(40.19)
現在に比べ,収入が低下するから          644(38.63)
中小企業診断士の資格取得が目的であったから    80(4.80)
中小企業診断士という職業に魅力を感じていないから 72(4.32)
個人としての責任が重たくなるから         46(2.76)
その他                      123(7.38)
有効回答者数                   1,667

引用終了

312年前に独立した中小企業診断士が、現在と独立開業前を比較すると

3-1 収入について

一番気になるのは収入だと思いますので回答します。
私は、新卒で入った会社は、上場企業(24歳~29歳)で、2社目は、地方の税理士事務所のコンサルタント会社(中小企業:29歳の時)です。
現在、私も含めて、中小企業診断士4名、社会保険労務士1名、診断士を目指す方の会社を経営しております。
その前提条件での
現在の収入は、新卒で入った会社で頂いていた給与よりも低く、
地方の税理士事務所のコンサルタント会社(中小企業)よりも高い状況です。
当然に経営者なので自分の役員報酬は自分で決められる状況なので、
未経験で中小企業診断士を目指す方を雇用せず、会社の利益を考えなければ、新卒で入った会社で頂いていた給与を超える収入は可能な状況です。

また、未経験でこの業界に入りましたので、最初は食べられるほど収入がありませんでした。
独立される方は1年半ぐらいはほとんど収入がなくても何とかなる準備をしておいた方がいいと思います。

上場企業にお勤めの方である程度の収入を得ている方に関しては、収入は低下し、不安定になる可能性は少なくないと思います。

3-2 やりがいについて

新卒で入った会社の時は、上司や仲間やお客様に恵まれて、充実した時間を過ごせていました。
仕事も楽しかったですし、多少の不満はありましたが、やりがいを感じて仕事をしていました。
現在中小企業診断士としてサラリーマン時代と全く違う仕事を行っておりますが、サラリーマン時代よりもさらに充実した人生を歩ませていただいております。

一例をあげると、
我々は社長から資金繰りはもとより、営業・労務など経営全般の相談を受けます。
信頼関係のある経営者からは、ご家族のことまで、幅広い相談を受けます。
中小企業診断士の仕事は、答えがない仕事で、唯一答えがあるとすれば、自分の選択した答えを答えと信じて結果が出るまで行動し続けることです。
こんな不安でいっぱいの仕事ですが、その不安の中で経営者の方と一緒に前に向かって進み、
お客様と一緒に成長し、そしてうまくいったときには心から「ありがとう」と感謝される仕事です。
私自身は中小企業診断士の仕事は、
仕事そのものが社会貢献と実感できるとてもやりがいのある仕事と思っています。

中小企業診断士のやりがいについては、このブログの他の記事に掲載しておりますので
ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。【中小企業診断士のやりがい】

4 独立するときは、前向きな気持ちで、成果が出るまでやり続ける決意が必要

最初は受注の確保は難しいですし、収入は減るし、安定もしませんし、個人としての責任も重くなりますが、
それでも、まったく後悔はしておりません。
私自身は、サラリーマン時代にはとても恵まれた環境で、やりがいをもって仕事ができておりましたが、
中小企業診断士として仕事をして、さらにやりがいをもって仕事ができています。

仕事がいやだ、収入が少ないといったネガティブなことからの脱却の手段としての独立は、有効な手段ではありません。
人生で達成したい目標や実現したい世の中のあるべき姿に向かって、リスクはあるけれども軌道に乗るまでやり続ける決意ができれば、独立という手段は有効に働くかもしれません。

熱い思いを持った中小企業診断士が1名でも増えることを期待しております。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

西井に会いたいと思っていただけた方は、北陸方面であれば土曜日に会社(金沢)でお会いできます。
関東・関西方面の方は、東京、大阪出張の際に調整をしてお会いしていますので問い合わせください
(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいます。最近はスカイプで質問に対応することもしておりますのでお気軽に)。

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