【2020年2月5日 作成】
【2024年2月4日 更新】
こんにちは。中小企業診断士の森です。
中小企業診断士に関連して検索されているワードに「中小企業診断士 激務」というものがありましたので、今回はこれについて書いていきたいと思います。
目次
1.中小企業診断士の仕事の仕方
1-1.中小企業診断士の受注経路
中小企業診断士の仕事は、大きく「公的業務」と「民間業務」に分けることができます。
・公的業務…商工会議所などといった中小企業支援機関や行政から受注する業務(各種専門家派遣、公的機関関連の診断業務等)
・民間業務…企業から直接受注する業務
一般社団法人中小企業診断協会が公開している「データでみる中小企業診断士2016」によると、「公的業務がかなり高い」と回答した方の割合が28.9%、「民間業務がかなり高い」と回答した方の割合が42.0%と中小企業診断士の受注スタイルは、民間中心の方がやや多いながら、おおむね二極化しているといえそうです。
1-2.公的/民間業務の報酬
次に、先ほどと同じ調査の結果から、公的業務と民間業務での報酬の違いについて見てみます。
まず公的業務について、主に経営者層とのマンツーマンでの業務が中心である「診断業務」及び「経営指導」による報酬の平均額は、40千~45千円/日のようです。
また、セミナーなどといった1対nでの業務である「講演・教育訓練」の平均額は、約50千円/日でした。
一方の民間業務ではどうでしょう。
「診断業務」及び「経営指導」では平均約100千円/日、「講演・教育訓練」では平均125千円/日という結果でした。
この結果から、民間業務は公的業務の概ね2倍程度の報酬水準であることがわかります。
(調査結果の詳細はこちらから)
1-3.中小企業診断士の年間売上
さらに、中小企業診断士の年間売上のデータも見てみましょう。
これについては公的業務中心と民間業務中心に分かれていないため、全体でのデータになりますが、
501万~800万円が最も多く19.9%、
1,001万~1,500万円が18.8%、
801万~1,000万円が14.9%となっており、
1,001万円以上の割合は38.0%でした。
2.中小企業診断士の業務時間
前項までの結果から、お客様と接する回数の規模感をなんとなく感じていただけたのではないでしょうか。
ただし、支援の中でお客様と接している時間はごくごく一部にすぎません。
支援の前にはその会社の財務情報や商品・サービスの情報、また属する業界やこれまでの事例などを調べた上で望みます。
支援後は、公的機関からの業務の場合は報告書の作成が求められたり、計画書等の成果物を作成する時間が必要です。
このため、そのお客様にかけている時間は、打合せの時間の2~3倍程度かけていることが多いのではないでしょうか。
また、中小企業診断士の仕事は、基本的にお客様となんらかの応対をして初めて価値が生まれるものなので、実際に対面する時間はお客様のご都合が最優先です。
場合によっては早朝になったり、夜遅くになったり、平日は仕事で時間が取れないという場合は日祝になることも珍しくありません。
3.中小企業診断士は「激務」なのか?
さて、では今回のテーマである「激務なのか?」という点に戻りたいと思います。
仕事をする時間、という意味では、サラリーマンにあるような「1日8時間、土日祝休み」という環境からはそれなりの距離があるように感じています。
(もちろん、効率よく仕事をすることでそれに近い仕事の仕方を実現している方もいらっしゃるでしょうが)
では、実際に中小企業診断士として活動している方々に「激務ですか?」と聞けば、おそらく「そうではない」という回答が返ってくるのではないでしょうか。
お客様に価値を感じていただけること、喜んでいただけること。
どうしたら企業や地域のためになるのか。
働く時間が長ければいいというわけではありませんが、思いを持って中小企業診断士になるのであればかける時間にはきりがなく、でもそれを苦痛には感じられないと思います。
そうはいっても、診断士は働き方の多様性が大きいという点が魅力の一つでもあると思っておりますので、ご自身なりにベストな働き方を追究していただけるといいのではないでしょうか。
弊社では、「未経験だが中小企業の支援に携わりたい」という思いを持つ方と一緒に働きたいと思っております。
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よろしくお願いいたします。