平時と有事での中小企業診断士のあり方

中小企業診断士の森研介です。

前回の投稿からかなり時間が空いてしまいました。
しっかりと定期的に投稿を継続していきます。

 

さて、投稿が空いてしまった間に世の中では
新型コロナウイルスの感染が急速に広がりました。

私が聞く限りでは、ほぼすべての業種で
何らかの影響を受けていらっしゃいます。

今回の件による倒産や雇用の減少を防ごうと
様々な施策が打ち出されておりますが、
いつまで感染拡大が継続するかもわからず
おさまったとしても消費が戻る時期は
さらに先になると考えられることから、
まだしばらくは厳しい状況が続きそうです。

今回は、平時と有事における中小企業診断士の
あり方について書いていきます。

1.平時における支援

まずは平時(通常時)における支援についてです。
平時における支援では、各自の専門分野に応じた支援が
中心になることが多いかと思います。

弊社の場合であれば、中長期的な経営計画の策定と
その実行に向けた各種の支援が中心です。

その他、研修を中心に行っている方であれば、
企業の課題に応じた研修の実施がメインに
なろうかと思います。

つまり、各企業が抱える課題に応じた支援が
中心となりますので、中小企業診断士として
提供する専門分野を活かす機会が増えます。

 

2.有事における支援

一方、自然災害などのイレギュラーな事態が
起こった場合の支援はどうでしょうか。

2008年~2009年ごろの、いわゆる「リーマンショック」の
時には、世界全体で急速に景気が悪化し、
注文のキャンセルや受注量の急減が相次ぎました。
石川県では、どちらかというと製造業や建設業などで
経営環境が急激に悪化したように記憶しています。

また今回の新型コロナウイルスでは、
宿泊施設や旅行代理店などといった観光産業を
中心に被害が生じていますが、事態が長引くに連れて
世界的に人とモノの動きが止まり、製造業などでも
先の受注見込みが見通せない状況になってきました。

上に挙げたような外部環境の急激な変化以外にも、
キーマンとして事業を支えていた方が辞めてしまった、
主要取引先からの受注量が急激に減少した、
などといった、個社単位での有事もあるでしょう。

 

このような状況では、企業の方々の資金繰りが悪化するため、
まずは当面の資金繰り予測の作成、
そして今後必要となる資金の試算、
今後収益性を改善させるための行動計画、
関係金融機関や支援機関との調整
などが求められます。

つまり、企業や業種による違いはあるものの
ある程度ベースとなる部分があり、
特に関係機関と調整しつつ、いかに素早く
支援を行える体制を整えていけるか
といった点が求められるように思います。

 

3.中小企業診断士としての姿勢

中小企業診断士は国から経営に関するプロとして
認めていただいている資格です。
ですので、自分の専門以外のことは対応しない/できない、
という姿勢ではなく、ある程度広く押さえた上で
経営者の方々よりも常に一歩二歩先を
見据えた視点を持ち提供できることが重要だと思います。

外部環境に関しては、必ずいい時期と悪い時期は
繰り返す、という経済の前提を忘れずに、
景気が上向きで、支援先の状態が良くても
その先の減退局面を見据えた計画を検討すること。

景気が悪くなり、収支が悪化した場合でも、
外部環境の冷静な分析と必要な支援を提供して
目先の対策を迅速に行うとともに、
次に来る上昇局面に向けてさらに伸びることが
できるような方向性を経営者の方に考えていただくこと。

そして国と中小企業をつなぐ国家資格を持つ者として、
自身の採算ではなく公を優先すること。

このような姿勢が求められるのではないでしょうか。
特に今後は、毎年のように何らかのイレギュラーが
あるものとして経営を進める必要があるように
感じています。

中小企業診断士として、企業や地域が長期的に
向上していけるよう、頑張っていきたいと思います。

 

4.さいごに

弊社では、「未経験だが中小企業の支援に携わりたい」という
思いを持つ方と一緒に働きたいと思っております。
ご興味のある方、聞いてみたいことがある方は、
ここをクリックしてください(問い合わせフォームにジャンプします)。

弊社の考え方や求める人材像などは、
こちらからご覧ください。

よろしくお願いいたします。

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