一次試験は実務の役に立つのか?

中小企業診断士の一次試験に対するご意見の中に「一次試験の内容は実務の役に立たない」というものがあります。一次試験はマークシート式で暗記物が多く、ともすると「覚えること」が目的になりかねません。でも、本当にそうした知識は実務の役に立たないのでしょうか?一次試験と実務は意外と近い位置関係にあるのかもしれません。

こんにちは、士業育成システムや恩送りを通じて
経験の有無にかかわらず、中小企業や地域の支援に対する
思いの実現を支援している迅技術経営の森です。

 

少し前の話になりますが、今年も中小企業診断士の一次試験が
8月5日、6日の日程で開催されました。
そして、来週9月5日に結果が発表されます。

受験された方はすでに二次試験対策に目を向けていると
思いますが、今日は一次試験について聞かれることが
非常に多い、

「一次試験の内容って実務に役立つの?」

という疑問に答えてみたいと思います。

なお、診断士に求められる役割については、
こちらの記事をご覧ください。
中小企業診断士は浅く広く?狭く深く?

 

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中小企業診断士の求人情報をまとめてみました(2020年6月時点)

このブログでは、中小企業診断士に関する求人情報を定点観測しています。今回は、2020年6月時点でIndeedの中で「中小企業診断士」で求人している会社などの属性について紹介しています。未経験だけど士業として地域や中小企業に貢献したいという思いを持つ方はぜひご覧ください。

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

 

中小企業診断士一次試験の日程は、予定通り7月11日、12日となるようですね。
1ヶ月を切り、受験される方々は最後の追い込みに入っている時期かと思います。

何かと外的な要因に振り回されがちですが、目の前のことを一つ一つ着実に
積み上げていっていただければと思います。
(特に一次試験はこの積み重ねが本当に重要ですね)

さて、一次試験後にはおそらく就職先・転職先を探される方も増えると思いますので、今回はインターネット求人媒体大手のIndeedにおける中小企業診断士の求人情報についてまとめてみました。

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中小企業診断士 二次試験対策について

【2019年10月1日 投稿】
【2024年10月10日 更新】

こんにちは。北陸で新卒から中小企業診断士として活動している森です。
早いもので10月に入り、中小企業診断士二次試験まで3週間となりました。受験される方は、最後の追い込みの時期にさしかかっていると思います。

今回は、曲がりなりにも二次試験を突破した身として、二次試験の対策についてお話したいと思います。

森は1度目(一次試験に合格した年)の二次試験は不合格で、2年目に合格しました。
1回目は8月まで一次試験の対策のみを行なっていて、二次試験の対策は全くしていませんでした。
お盆明けから本格的な勉強を始めたものの、一次試験とのギャップに自分なりの勉強法を確立できないまま試験当日をむかえてしまい、合格ラインにはかなり遠い結果だったことを覚えています。
(確か、事例ⅠがB、事例ⅡとⅢがC、事例ⅣがDだったと思います)

2年目は二次試験対策に時間を割くことができたため、まずは時間がかかってでも自分なりに事例企業の分析をしっかりすることから始めました。
なかでも特に気をつけたのは、問題文の解釈とSWOT分析、そして過去現在未来の整理です。

問題文を予見文より先に読むことはおそらく定石として紹介されていると思いますので割愛したいと思いますが、SWOTと過去現在未来に関しては自分なりのまとめ表のスタイルを考え、それを使い続けるようにしていました。

これまでこの会社はどうだったのか、今この会社はどうなのか、外部環境はどうなのか、今後この会社はどのような方向に進もうとしているのか。

この点をきっちりと整理するスタイルが確立できてからは、模試などでも点数が安定してきたように思います。

今は二次試験まであまり日がありませんので、今からスタイルを変えることはオススメでできませんが、点数が安定しなくて悩んでいる方がいらっしゃれば参考にしてみてください。

弊社(迅技術経営)では、性別や経歴に関係なく、士業資格(中小企業診断士、税理士、社会保険労務士)の取得を通じて地域のために貢献したいという方に対して、「士業育成システム」による支援を行っています。
資格を取得して一人前になった後は、自らの故郷などに支店を設け、皆様の力を還元する取り組みも行っています。

採用も随時行っておりますので、こちらの採用ページをご覧ください。

また更新いたします。

中小企業診断士一次試験をデータで振り返る

こんにちは。中小企業診断士の森研介です。

中小企業診断士一次試験まであと一週間と少しになりましたね。
中小企業診断士の資格は、「合格率4%」や「難関資格」と
言われることもあります。
今日は診断士の試験制度のおさらいと、この10年間の合格率のデータを
紹介していきたいと思います。

<試験制度について>
中小企業診断士試験は一次試験(毎年8月第一週の土日2日間)と
二次試験(毎年10月後半の日曜日)、それから口述試験の3段階に分かれています。
口述試験は合格率がほぼ100%なので、一次試験と二次試験について書いていきたいと思います。
○一次試験
経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理、
経営法務、経営情報システム、中小企業経営・中小企業政策
の7科目から構成されています。
合格基準は総点数の60%以上(700点満点中420点以上)であり、
かつ1科目も40%未満(100点満点中40点未満)の科目がないこと
を基準としております。
試験合格の有効期間は2年間(合格した年とその翌年)であり、
この期間内であれば二次試験の受験資格があります。
また、科目合格(100点満点中60点以上)の制度もあり、
3年間(受験した年、その翌年、翌々年)が有効期限です。

○二次試験
二次試験は事例Ⅰ~事例Ⅳまでの4つの事例における筆記試験です。
大まかな傾向としては以下のとおりです。
事例Ⅰ:組織や人事に関連する戦略に係る事例
事例Ⅱ:販売戦略(マーケティング・流通等)の戦略に係る事例
事例Ⅲ:生産・技術面の戦略に係る事例
事例Ⅳ:財務・会計面の戦略に係る事例
試験のスタイルとしては、2~3ページからなる問題文に対して
4~5問程度の設問があり、それに対して文章(20~120字程度)もしくは
計算結果を回答していく、というものです。
合格基準は一次試験と同じく、総点数の60%以上で、
かつ1科目も40%未満のものがないことを基準としております。

<合格率>
ここでは2009年度以降10年間の合格率の推移を
見ていきたいと思います。

試験合格に関しては、概ね20%強で推移しておりますが、
科目別では2%程度から50%まで、かなり年によって幅が
あることがわかります(平均は17%程度)。
(科目別合格率には試験合格者が含まれていませんので、
実際はもう少し高いと思われます。また、あまりに
平均点が低い場合は得点調整(全員に加点)がなされる
場合もあります)
また、二次試験の合格率も概ね20~25%程度ですので、
これが「合格率4%(一次試験20%×二次試験20%)」と
いわれる所以です。

こうして時系列でデータを比較すると、見えてくるものが
ありそうですね。
先ほど試験制度の部分でも書かせていただきましたが、
中小企業診断士試験の特徴は、科目合格、一次試験合格ともに
有効期間があるという点です。
この有効期限をうまく使っていくことが、
資格取得に向けた勘所になっているように思います。

次回は私(森)が思う「時間が限られている社会人の方でも
資格取得を目指していける方法」について書いていきたいと思います。

またお時間がございましたらご覧ください。

中小企業診断士の学習時間は?

中小企業診断士の西井克己です。

最近、パートアルバイトの方の入社条件を3年間中小企業診断士等の試験合格を目指し
3年間受験することとし、同時に通年募集としました。

そのため、どのくらいの期間中小企業診断士の勉強をしましたか?
学習時間はどのくらいですか?
と聞かれることがとても多くなりました。

1 中小企業診断士合格のために使った学習時間
仕事と中小企業診断士試験勉強を両立するためにはにも記載しましたが、私の学習スタイルを再掲します(1年目1次合格、2年目2次合格)
 平日  AM6:30-8:00に会社近くのスターバックスで勉強
 土曜日 TACに通って1日勉強
 日曜日 家族との時間
 1年目はこのような形で進めていました。
 2年目はどうしても合格したいという思いから、試験直前3か月は、日曜日も勉強をさせていただきました。
 私の場合家族の理解もあり、2年目の直前期は休日をすべて使わせていただきましたが、
 家庭を持ちながら休日のすべてを勉強に使うことは難しいと思います。

この学習スタイルは私に根付いており、
今現在も、他の試験勉強も行っているのですが、
スターバックスがガストに変わっただけで
朝に勉強するスタンスは変わっていません。

2 中小企業診断士に合格するために最初のハードルは学習時間の確保

 中小企業診断士を目指す方に申し上げているのは、最初のハードルは学習時間の確保です。
 家族がいる場合は、家族の理解が必要です。
 家族が優先してほしいものよりも優先して勉強をすることを宣言し、
 その後今までになっていたことの何ができなくなるのか?
 それに要する期間(何年で合格する計画なのか)など具体的に理解いただく必要があります。

 自分の学習スタイルが確立し、その生活が安定してくるとどのくらいの努力をすれば合格に近づくのかなんとなくの感覚でわかるようになると思います。
 (中小企業診断士1次試験はなんとなくの感覚で合格に近づいているのが分かるのですが、2次試験は記述式なので財務会計以外はわかりづらい試験かも知れません)。

3 試験合格までどのくらいの学習時間を要するか試算し、そこから1日当たりの目標学習時間を確保しよう

  自分の感覚を基に、総勉強時間を試算すると、試験当日から逆算すれば1日当たりどのくらいの勉強量を要するのか見出せると思います。
  その時間を基準として、毎日の生活パターンの中で学習時間を確保しましょう。
  お客様からの急な要望があり対応した。家族との時間を優先した。同僚と一緒に飲んでしまった。
  毎日その計画通りに学習時間を確保できる方は少ないと思いますが、遅れた場合にどのようにして遅れを取り戻すのか?それを考えすぐに修正す  る。仕事も試験も本質は同じです。
  どんな試験も結局は自分との闘いです。
  自分の計画通りの学習ができてもし十分な成果を得られなかった場合は、計画が間違っているということになりますので次年度は計画を改める。
  これを繰り返し、あきらめずに勉強し続ければ必ず合格できます。
  頑張りましょう。
 

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。

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