【2017年4月30日 作成】
【2024年1月15日 更新】
中小企業診断士の西井克己です。
中小企業診断士としての経験がない方が、
求人情報を探していると不安に感じる事の1つが
「いつまでにその業界に入ればよいのか」です。
中小企業診断士を育成する民間企業は全国的に見てもほとんどなく、
ほとんどの方が未経験からスタートで、
身近に中小企業診断士がいないとあまり適切な答えが
返ってこないテーマかと思います。
このためこの質問は私もよく聞かれる質問の1つです。
目次
1 将来の方向性が固まっている人は若ければ若いほどいい
結論からすると、個人的見解は、やりたいことが決まっているのであれば
早ければ早いほどいいと思います。
30代より20代の方がいいと思います。
できれば、理念等の方向性を定めるためには、
30歳までにこの世界に入ったほうがいいと思います。
2 独立するのではなく、会社の中でやっていこうと思えば30歳までにこの世界に入ったほうがいい理由
私自身の経験を踏まえてその理由を以下に示します。
私自身は、28歳(20代)で中小企業診断士の勉強を開始し、
29歳(20代)で税理士事務所系のコンサルタント会社に入りました。
20代後半までの私は、化学や物理の世界しか知らなかったので、
全くの未経験、そして畑違いからのスタートでした。
最初、簿記も全く分からなかったので、資格の学校TACさんが、
私のような分野が違う人で中小企業診断士を目指す方を対象にした
簿記入門講座を開講していたので、それを受けたほどです。
その簿記入門講座は今考えるととても分かりやすい講座だったのですが、
当時の私は、なぜこの勘定科目が貸方なのか
論理的に理解しようと思ってとても悩んだ覚えがあります。
(今考えると、貸、借という名前にこだわらず、
資金調達と資金需要という観点から考えるととっても理解しやすかったのですが
当時は気づきませんでした。)
そんな私でも、20代後半から試験勉強を始め、
30歳で独立し何とか仕事ができていますので
中小企業診断士として1人事務所として独立を目指すのであれば、
30歳前後や30代のスタートで十分のような気がしております。
ただし、中小企業診断士は、基本的に一人で仕事が完結する業務なので、
個人ではなく、会社の中でやっていこうと思うと、
いささか事情が異なると考えております。
私だけの経験で大変恐縮ですが、
私は創業以来、いろいろな方とのご縁をいただきました。
その経験から、自己の利益を優先することなく、
次の士業を育てる思いを共有すること、
そして、その育てた士業同士が切磋琢磨しながらスキルを高めていくこと。
この双方を満足するためには、少なくとも30歳までには、
士業としてのスタートラインに立つ必要があると考えております。
これは2つ理由があり、1つは独立できる資格だからこそ、
士業同士の理念の共有が大事だからです。
もう1つは、後進の育成のためです。
他の士業にも言えることかもしれませんが、やっぱりほかの仕事と同じで、
ある程度若い年齢で仕事を覚え、それから第一線で活躍し、後進を育成する。
それぞれが10年スパンと考えると、20代でこの世界に入り、
30代で仕事を覚え、40代で第一線、50代で後進の育成
となってしまうかもしれません。
こういう背景から個人的には30歳までには、
士業としてのスタートラインに立ってほしい。
そんな思いでおります。
職人の世界ではありませんが、やりたいことが定まったら、
早いほうがいいと思います。
50代で後進の育成が終わっていれば、
そこから残りの人生で中小企業診断士職人として極める
とても楽しい仕事が待っているかもしれませんので・・・。
中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
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「未経験者が中小企業診断士事務所に入る年齢(20代?30代?)」への3件のフィードバック