中小企業診断士の西井克己です。
試験勉強は、どれだけ実務に役立つのか?
むずかしい試験であればあるほど、自分の努力が役に立つものであってほしいと願い
受験生時代にこんなことを思った方は少なくないのではないでしょうか?
結論からするとほとんど役に立ちません。
ただし、中小企業診断士の2次試験の勉強は、いくつも結論先行型の文書を作成することになります。
個人的にはこれは役に立ちました。
中小企業診断士2次試験では、「文字数が制限されているなかで、伝えるべきことを過不足なく伝える」
この訓練を行います。
「文字数が制限されているなかで、伝えるべきことを過不足なく伝える」ことは
中小企業診断士にとって必要な能力の1つです。
実務を行うとそんな課題に直面するすることは少なくありません。
試験と違って、がちがちに文字数の制限がなされることはそれほど多くありませんが、
ある程度のボリュームでまとめる必要はあります。
具体的な事例として、
中小企業診断士は、投資案件の妥当性を診断する仕事があります。
その際には、
本件投資(○○)は、妥当であると診断する。
理由を以下に示す。
1 ・・・・・・
2 ・・・・・・
といった形から診断書がスタートします。
受験生の皆様いかがでしょうか?
皆様が、現在取り組まれている2次試験の記述方法と似ていませんか?
●●●と助言する。理由は、⓵××、⓶□□であるからです。
こんな形で回答を作っていらっしゃるのではないでしょうか?
まさしくこれが、結論先行型の文書構成であり、この訓練は、文書を書くときにも活用できますし、
自分の考えを論理的に相手に伝えるときにも役に立ちます。
2次試験以外では、1次試験で学ぶ運営管理のワークサンプリングやIE(インダストリアルエンジニアリング)は、製造業の現場改善で多用していますが、1次試験で勉強したものをさらに自分で掘り下げていかないとなかなか現場で活かせるレベルにまで到達しないのが現状です(これは、どんな資格試験にも言えることだと思いますが、試験で得た知識を使うのではなく、試験で得た知識をきっかけに、現場で掘り下げる。このことを繰り返すことでほんとの実学になると思います)。
私が合格したのは平成17年の試験でしたので、あまり参考にならないかもしれませんが、当時を振り返りつつ、現実を見つめなおしてみました。
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