【2018年8月13日 作成】
【2020年4月24日 更新】
【2024年1月30日 更新】
中小企業診断士の西井克己です。
本日は、タイトルの中小企業診断士の転職先についてお伝えしたいと思います。
私は、平成18年に登録(当時30歳)し、その年に中小企業診断士として独立を行いました。
中小企業診断士1次試験に合格したのがその1年前で、そのころから少しずつ転職先を調べていました。
しかし、中小企業診断士を受け入れてくれる会社がほとんどなく、「中小企業診断士 転職」や「中小企業診断士 求人」と検索しても、ほとんどヒットせず、転職専門サイトに中小企業診断士というキーワードで検索しても、中小企業診断士というキーワードでヒットすることがほとんどない。という状況でした。
その状況に落胆したのですが、転職するところがないのであれば作ってしまおうと決意したことが、弊社を創業する一因となっています。
なぜ中小企業診断士事務所の求人が少ないのかご興味のある方は
以下の記事を参照いただけると幸いです。
どうして中小企業診断士事務所の求人が少ないのですか?
さて、現在の状況は平成18年当時と結構異なり、各業界で中小企業診断士が活躍しているおかげで、「中小企業診断士」というキーワードで世の中に転職情報があふれている状況です。
むしろ、情報量が多くて中小企業診断士で転職を検討している方が迷う状況となっているかもしれません。
そこで私なりに、情報をまとめてみましたので、ご覧いただけると幸いです。
中小企業診断士の転職先は、以下の5分類に分けられます。
1 中小企業支援機関
2 コンサルタント会社
3 税理士事務所
4 一般企業で中小企業診断士を推奨資格としているもの
5 中小企業診断士事務所
目次
1.中小企業支援機関
商工会議所・商工会、都道府県等中小企業支援センター、中小企業団体中央会といわゆる中小企業支援三団体の求人や転職情報です。
ほとんどのところが欠員募集で正規職員を募集しています。
新卒というより、転職を狙いとした中途採用が多いです。
そのため、結構不定期で募集されることが多いので、もし、中小企業支援機関への転職を検討されている方は、こまめにIndeed等で検索されるか、転職したい機関が決まっている方であれば、直接問い合わせてもいいと思います。
1-1.中小企業診断士資格の位置づけ
中小企業診断士資格を推奨資格としているところが多いです。
また、応募要件の中に、実務経験(金融機関の勤務経験等)か中小企業診断士の資格を求めているところ(いわゆる診断士資格を持っていると実務経験は問わない)も少なくありません。
1-2.仕事内容(西井の私見が入っています)
私も中小企業支援機関の方と一緒に仕事をさせていただいておりますが、その職員さんの仕事の内容は、仕事の一部が中小企業診断士としての仕事があるものの、中小企業支援機関の職員(団体職員としての仕事)としての仕事と推測しております。
事務仕事をしっかりと行いながら、地域の経営者の方と信頼関係を形成されている中小企業支援機関の職員の方もたくさんいらっしゃいます。
ですので、自ら望んで中小企業診断士としての仕事をやりたいと思えば、できる職場ではないか?そう思っています。
中小企業支援機関(公的機関)への転職について詳しく知りたい方は
以下の記事をご覧ください。
中小企業診断士になって公的機関に転職する
2.コンサルタント会社
コンサルタント会社の求人や転職情報です。
大手も中堅のコンサルタント会社も中小企業診断士や公認会計士等の士業資格を推奨資格として転職情報を掲載されています。
2-1.中小企業診断士資格の位置づけ
中小企業支援機関と異なり、実務経験を代替するというより、まさしく推奨資格という位置づけが多いと思われます。
推奨資格、税理士・公認会計士・社会保険労務士・中小企業診断士等という表記が多く見受けられます。
2-2.仕事内容(西井の私見が入っています)
コンサルタント会社の仕事は、多くの場合、パッケージ化された商品を企業に提案・受注し、その企業に導入することが多いと思われます。
また、一般的には、中小企業診断士と比べ、お客様の規模感は大きい(従業員規模であれば50名以上)と推測されます。
3.税理士事務所
税理士事務所が中小企業診断士を推奨資格として転職情報に求人していることも少なくありません。その税理士事務所は、その地域では比較的規模感の大きい事務所であることが多いです。
求人は、税理士と同じく行うことが多いので、8月の税理士試験が終わってから求人や転職情報が公開されることが多いです。
新卒は資格は関係ないですが、中途(転職の方)は、税理士であれば科目合格など資格要件があることが多いです。
3-1.中小企業診断士資格の位置づけ
税理士事務所の中でコンサルティング部門を持っているところは、中小企業診断士の資格を推奨資格としているところが多いです。
中小企業診断士資格を目指しているという方でも転職の対象になることが多いです(私も、中小企業診断士1次試験合格の状況で1年間だけお世話になりました)。
3-2.仕事内容(西井の私見が入っています)
その税理士事務所のお客様から問い合わせがあった補助金の申請や事業計画書策定の仕事をコンサルティング部門として受けることが多いと思われます。
一般的に税理士事務所の職員さんは、任されている顧問先が多く、補助金の申請や事業計画書策定といったイレギュラーな仕事に対応するだけの工数を持っていないことが多いです。
このため、お客様から問い合わせのあった時に所内で仕事を振れる部門があるととっても便利で、うまく機能することが多いです。
これは私の経験だけを基にしているので参考にならないかもしれませんが、このような仕事の流れのため、中小企業診断士の資格を持っているが、未経験の方が対応できるかと言えば、未経験で独立するのと同じぐらい頑張らないと難しいかもしれません。
中小企業診断士が税理士事務所に転職することについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください
税理士事務所が募集している中小企業診断士の求人について
現在税理士事務所に勤務しながら中小企業診断士を目指しています。今の事務所を続けるべきか事務・総務系に転職しようか悩んでいます。
4.一般企業で中小企業診断士を推奨資格としているもの
一般の企業の間接部門の求人や転職情報が多いです。
一般企業が総務部門や管理部門の募集をされるときに中小企業診断士等の士業資格を推奨資格として転職情報に掲載されています。
4-1.中小企業診断士資格の位置づけ
これはコンサルタント会社と同じく推奨資格、税理士・公認会計士・社会保険労務士・中小企業診断士等という表記が多く見受けられます。
その人の実力値を客観的に表す事実という位置づけのように思えます。
4-2.仕事内容(西井の私見が入っています)
間接部門ですのでその会社によって異なると思います。
5.中小企業診断士事務所
中小企業診断士が社長もしくは代表をしている会社の求人や転職情報です。
中小企業診断士事務所が求人や転職情報を公開することは稀のため、常にIndeed等でウォッチしておくことをお勧めします。
一部雇用ではなく、委託の仕事も公開されておりますので、転職情報と混同するかもと個人的には心配しています。
弊社は独立前提の入社は認めておりませんが、独立された中小企業診断士の方にお伺いするとそうではないこともありますので、もし、独立前提で入社を希望される場合は、最初に問い合わせてもいいと思います
(独立を希望しているのを隠して入社すると独立した時に信頼関係が崩れることがありますし、中小企業診断士の世界は狭いので、個人的には推奨していません)。
5-1.中小企業診断士資格の位置づけ
中小企業診断士の仕事そのものを将来的にしていただくことが多く、将来的には必須。
ただし入社時には、1次試験合格や科目合格もしくは目指すことを宣言するだけでも良い場合があります。
5-2.仕事内容(西井の私見が入っています)
その会社の事業内容によって異なりますが、中小企業診断士は、規模の小さい(小規模企業~小規模企業よりも2倍程度の規模)お客様が多く、コンサルタント会社と異なりパッケージ化された商品というより、お客様に合わせて1つ1つ一緒に仕組みを作り上げていく仕事が多いです。
また、最初は、補助金の申請書類や経営革新計画の策定等の仕事を任されることが多いかもしれないと個人的には思っています。
6.おわりに
いかがでしょうか?
少し長文になってしまいましたが、中小企業診断士の転職先についてまとめてみました。
転職をする際は自分の想いをまとめることも大事です。問い合わせページのお問合せ内容に西井の想い希望とお書きいただければ、西井の夢とその背景を記載(1500文字程度)したファイルを返信いたします。
中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(令和6年1月時点で中小企業診断士5名(うち1名は税理士とのダブル資格)、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
詳細についてはこちらの採用ページをご覧ください。
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(これまで出張の際にお会いした方は10名程度いらっしゃいますのでお気軽に)。
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