【2017年6月26日 投稿】
【2020年5月22日 更新】
中小企業診断士の西井克己です。
中小企業診断士事務所の求人がなぜ少ないのか?
むしろ探しても求人がない。
私も受験時代に中小企業診断士事務所の求人を探したときそう感じました。
私自身は、求人情報のサイトで中小企業診断士をキーワードに検索しても、検索サイトで「中小企業診断士 求人」と検索しても
実際は中小企業診断士の仕事をしないような求人情報ばかりであったことを覚えています。
もし中小企業診断士の転職先や求人をしている会社や公的機関をお探しの方は、こちらをクリックしてください。
中小企業診断士の転職先を5つの切り口で紹介しています
中小企業診断士の転職先を5つに分類してみました
中小企業診断士事務所の求人が少ない理由を知りたい方はこのまま読み進めていただけると幸いです。
中小企業診断士事務所の求人が少ない理由は2つあり。、
「中小企業診断士の仕事そのものの性質(未経験者の生産性は低い)」
と
「事務所の事情(時間的余裕と資金力)」
に起因していると思います。
目次
1.仕事そのものの性質で求人が少ない理由
中小企業診断士は、一人で仕事が完結する業務です。「未経験者」の生産性は高くないためと考えられます。
現実的に、未経験で、独立される方は、最初の1-2年は、報酬がない覚悟で挑まれている方もいます。
私も、未経験で、気合だけでこの業界に飛び込みましたが、最初の1年は2-3百万円の売上でした。
自分だけでの事務所にするつもりはなく、事務所も借り、家族もいた状況なので生活できるレベルの売上ではなく、ましてや求人を行える状況ではありませんでした。
このため、最初の1-2年は、十分な売上を得ることができない前提で前にすすめる(家族の理解を得る)ことはとても大事なことと感じております、
どの仕事もそうかもしれませんが、中小企業診断士は未経験者の生産性は特に低いかもしれません。
2.中小企業診断士事務所の事情で求人が少ない理由
先ほど示した要因である「未経験者」の生産性は高くないこととに加え、ある程度収益を上げられるようになるためには時間がかかる(5年程度)ためです。
人を雇いたい(求人したい)と思うような状況になったときは、中小企業診断士を目指す人材(正社員)を雇い入れる(求人する)資金力も時間的余裕についても厳しい時期で、中長期的な投資がなかなかしづらいタイミングであると言えます。
これが事務所の事情です。
3.せっかくご縁のあった中小企業診断士を目指す方に対して求人をし責任を持って育てるためには
具体的には、
中小企業診断士1名で事業を立ち上げ、周りの評価も上がり、3年目ぐらいで結構忙しくなった場合、
求人活動を検討するとしても、多くの場合が補助的な仕事を行っていただくためのパートを求人することになろうかと思います。
この場合、中小企業診断士を目指そうと思っている方が思い描いている仕事と任される仕事にはギャップがあると思われます。
(どちらかというと中小企業診断士を目指す方を対象とした求人というよりも子育て世代の女性の満足度が高い求人になりがちです)。
一方で、補助的な仕事の求人ではなく、自分と同じような考え方ができる人材が欲しいそういう思いの方は、一度は求人を行うのですが、
なかなか適切な方とめぐり逢わず、その中からでも、ご縁のあった方を雇うのですが、時間もお金も厳しい中で一生懸命育てたのににやめてしまう。
そうするとお金と時間を無駄に使ってしまったという思いが強くなってしまい、求人をやめてしまう。こんな求人の負のスパイラルになりがちです。
すなわち、せっかくご縁のあった中小企業診断士を目指す方に対して求人をし責任を持って育てるためには、
1 育てる時間的及び精神的余裕があること
2 その方がある程度の収益を上げるまで1人の中小企業診断士(求人する側)が1.5~2倍稼ぐこと
この双方を満足する必要があります。
(中小企業診断士事務所は、定型業務を行うことで未経験でも一定程度の収益が上がるビジネスモデルではないため、
未経験で求人し雇用した人材が自分の給与に見合った売り上げを上げるまでには5年程度要することも実際は影響しています)
一方で、忙しくなる前に長期的視点で正社員を求人し雇用すると、時間的や精神的な余裕については満足するのですが、さらに金銭的余裕が必要となり、
これも事業立ち上げ時に求人という選択をすることができる方はごく限られていると思われます。
私の私見ではございますが、この2つの理由で、中小企業診断士事務所の求人が少ないのではないかと推測しております。
このような課題をクリアする手段の1つとして、雇用ではなく委託契約でパートナーとして入社することもあります。
この場合は未経験者というよりある程度の即戦力性が求められるため、未経験者は対象にならないことが多いと思われます
(この場合は求人とは性質が違うかもしれません)。
4.迅技術経営の場合
弊社の場合は、現取締役の佐々木が通常のスピードの2倍の速さで成長したこと、しかも佐々木が初めて求人・雇用した人であったことにより、
最初の障壁をなんとかクリアすることができました。
その後少しずつ求人活動をしご縁をいただいた結果、現在私を含め5名の士業が所属する事務所になっております。
5.ある程度中小企業診断士がいる事務所ですと1名あたりの負担が低減しますのでそんな事務所で求人している会社を目指してみてもいいかもしれません
最初の1人は、事業があまり立ち上がっていない段階で1人が1名分のコストと時間を負担する必要があるため
求人・雇用するにはとても障壁が高いのではと感じております。
そのあとは、2人で1名分になるので少しずつ1人の求人・雇用の負担は軽減されます。やっぱり1人目とのご縁がとっても大事なのでは?そう思っています。
現在の弊社の求人活動も、だれでも受け入れるという姿勢ではなく、経営理念への共感はもちろん、会社としてその方が中小企業診断士として育つと信じられる人そしてその人自身が中小企業診断士として活躍したいという熱い思いがあることを大事にしています。
弊社も求人活動を通じていろいろな方とのご縁をいただいていますが、求人活動は正解がないものなので常に試行錯誤をしている状況です。
2018年8月31日追記
中小企業診断士1次試験が終わったこともあり、弊社の求人活動を加速させています。
できる限り多くの方に我々の求人活動を知ってもらいたいと思い今回は、以下のデータを雑誌等に広告して求人を行います。
中小企業診断士は人生でやりたいことや達成したいことに近づけるための手段であることが明確になっていて、
自分の力を自分のために使うのではなく、後進や社会等に恩を送れる方とのご縁を期待して求人活動を行っています。
求職活動に答えがないように求人活動にも答えがない。ただし、今行っていることを答えと信じて求人活動を継続していきたいと思います。
2018年11月1日追記
中小企業診断士2次筆記試験が終わったこともあり、少しずつ弊社にも求人の問い合わせをいただくことがあります。
私も、会社案内という場で新たな出会いをいただいています。
弊社以外でも、中小企業診断士を目指す方の求人がされていますので紹介します。
名古屋のタスクールさんです。
タスクールの渡邉さんは、がっちりマンデーにも取材された中小企業診断士で、積極的に事業展開をしている方です。
私も、中小企業診断士シンポジウムや理論政策更新研修でお世話になっており
先日、金沢で中小企業診断士の求人に対する意見交換をしたところ、早速その内容が反映された求人が公開されています。
さすが渡邉さん。中小企業診断士を目指す方にとって選択肢が増えることはとってもいいことで、
渡邉さんの活動はとてもありがたく感じております。
タスクールさんの求人情報はエンゲージさんに公開されています。
https://en-gage.net/task-school01/work_152515/?via_recruit_page=1
中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店(北陸3県を除く)を出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。
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