新卒や既卒で中小企業診断士事務所に就職すべきか?

中小企業診断士の西井克己です。

1 弊社は新卒・第二新卒から中小企業診断士を育てた会社
弊社は、未経験者を採用することを大切にしておりますので新卒・既卒採用も行っております。
直近で入社いただいた3名の内、2名は新卒と第二新卒となっております。
(弊社の定義では26歳以下の方は新卒扱い(既卒)としております。)

就職フェアなどの一般的なイベントに参加し、就職を希望する学生さんとお話しする機会もいただいています。

実際に弊社に新卒で入社して中小企業診断士として活躍されている方のモデルケースを知りたい方はこちらへ
未経験で中小企業診断士になる モデルケース(新卒)

2 将来の方向性が定まっていない新卒・既卒者がそのまま中小企業診断士に入社するリスク
その中でいつも感じているのが、将来の方向性が定まっていない方が、
中小企業診断士事務所をはじめとする士業事務所に新卒で入社することは、
リスクが高いということです。

私も、就職ブース等で学生さんとお話ししていると、
この方は、一般企業に就職するか、士業事務所に就職するのか迷っているな、強い意志を感じられないな
と感じたときには、一般企業(規模感が大きいほうが教育プログラムは定型化する傾向にあります)に就職することをお勧めしています。
(学生の方から教育システムについて質問を受けることがあります。
 その時には、一律の教育プログラムを用意していないと答えるとがっかりされたり不安に思われる学生さんが多いです。
 学生の方には、方向性の定まっていない方を一律に教育するときには、全員に同じ訓練をしていただくことは企業側にとってとても効率的なのですが、方向性を定めている方にその訓練の型にはめるのはその方の個性を無視しているように思えて当社は一律の訓練を定めていません。
その方のあるべき姿と現在の能力を見定めたうえで、その方にあった教育を受けていただいています。と回答しています。)

その理由は、
一般企業では、ビジネスマナーや社会人としての常識を同期や先輩から学ぶことができます。
一方で、中小企業診断士事務所をはじめとする士業事務所は、
基本的には、一人で仕事が完結する業務ですので、
自分で成長するという強い意志がなく、周りに流されてしまうと、社会人の初期段階で学ぶべき基礎を学べない可能性があるからです。

3 将来の方向性が定まっている方は、新卒・既卒で中小企業診断士事務所に入ることをお勧めします
ただし、中小企業診断士になるという強い意志を持っていれば、
新卒からその専門職の世界に入った方が、明らかに効率的です。
弊社の20代の中小企業診断士を見るとそれは明らかです。

また、中小企業診断士の合格者の大半が、一般企業を経験している方*なので、
新卒者が、初めからその環境に身を置いて、強い意志で自らを律することができれば、
将来的に大きな差差別化を図ることができると思われます。

*参考までに平成28年の中小企業診断士2次試験合格者の勤務先区分別人数を以下に示します

経営コンサルタント自営業    9人
税理士・公認会計士等の自営業  32人
上記以外の自営業        16人
経営コンサルタント事業所等勤務 30人
民間企業勤務          533人
政府系金融機関勤務       20人
政府系以外の金融機関勤務    81人
中小企業支援機関        8人
独立行政法人・公益法人勤務   11人
公務員             31人
研究・教育           4人
学生              13人
その他(無職含む)       54人
合計              842人
中小企業診断協会発表資料より転載

4 新卒採用することは、中小企業診断士事務所にとっても新卒既卒者にとってもリスクはあるがメリットも大きい
中小企業診断士試験を勉強中の未経験者を育てる企業も少ないですが、
新卒を育てようという会社はさらに少ないです。

はっきり言って育成期間中は、明らかに事務所の持ち出しです。
一般企業では組織で仕事をしていますので、個人個人の損益が分かりづらくまた、同じ新卒者もいるのであまり個人の損益を意識しないかもしれません。
一方で、士業事務所の場合、個人個人の損益が極めて分かりやすいので、逃げ場がない状態になります。
このため、入社後数年は、明らかに赤字であることに耐えられる強い意志と、
今は赤字だけど、将来的には必ず手に職をつけて、必ず社会や会社に還元できる人材になれるという熱い思いを持つ方でなくては務まらないと感じています。

そうであるからこそ、新卒や第二新卒で思いや強い意志をもって中小企業診断士事務所に入った方は、
私もびっくりするくらいのスピード感で成長できるのだと思います。

そんな成長を見るのが経営者として、中小企業診断士の先輩として一番の楽しみになっています
(コンサル会社はフルコミッション(完全成功報酬型)が多い中で、未経験者を雇用契約という安定した収入環境のなかで仲間に入ってもらい、自分の意志で一から学んでもらう。そんな仕組みを作ったのもこの成長を見ることができるためといえます)。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店を(北陸3県を除く)出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。もちろん、金沢でずっと仕事をしたいという方にも対応しています。

会社見学は原則土曜日に西井が対応していますので、ご興味があればお問い合わせいただけると幸いです。

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