未経験で業界も全く違うのですが中小企業診断士として活躍できますか?

中小企業診断士の西井克己です。

中小企業診断士は、一人で仕事が完結する業務です。そのため、「未経験者」の生産性は高くないのが現状です。そのため、未経験で、独立される方は、最初の1-2年は、報酬がない覚悟で挑まれている方もいます。私も、未経験で、気合だけでこの業界に飛び込みましたが、最初の1年は2-3百万円の売上でした。実は、中小企業診断士として独立前にベンチャー企業を共同設立していた経験がありましたので、スタートアップのときは、どれだけ大変か身に染みてわかってました。そこで、自分でできる限りの準備をして、かつ独立時には顧問となってくれる方の候補がある程度存在しているそんな状態での初年度の売上です。ですから、未経験で1年目の場合は1-2百万円でもいいところかもしれません。

未経験で業界も違って中小企業診断士として活躍できるかという答えはなかなか難しいですが、弊社の場合はすべて未経験で業界も違う方が入社し、2年間のかばん持ち期間を経て、中小企業診断士として活躍しているそんな実績を持ちます。中小企業診断士の仕事は、自分で考えたビジネスモデルやお客様の考えたビジネスモデルを世の中にいち早く出して事業の上先行者利益を受けるといったベンチャー企業の要素はほとんどなく、どちらかというと、中小企業を経営している経営者の思いを聞き、その思いに共感し、一緒になって経営を支えていく、伴走型支援がほとんどです。このため、スキルや経験よりも、中小企業を支援したいという思いやその人の人柄(誠実さ)の方が重視されるように思います。

実際に弊社は新卒者を採用し現在20代後半の社員がいますが、現在は中小企業診断士として活躍しております。ですから、経験・知識よりも「思い」が重視されるといえると思います。

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〇未経験の場合のメリットとデメリットについて
メリット
未経験の場合は、お客様の仕事についてわからないことが多いので予断を持たずに診断することができます。
特に中小企業診断士の仕事は、全く思いつかなかった素晴らしいビジネスモデルを提案することよりも、むしろ、お客様の話をしっかりとお伺いすることはもちろん、いろいろな情報を収集(決算書含む)し、最も適切な提案をすることが大事です(最も適切な提案というのは診断士の2次試験の記述にも出てくる文言で皆様にも慣れた言葉かもしれません)。
このため予断を持たずにお客様と接することができるのは未経験の方の一番のメリットかもしれません。

デメリット
お客様の規模がある程度大きい時(従業員規模で50人以上)には、自分の専門分野ではないとなかなか対応しづらい。
地方の中小企業診断士は、業種を問わずいろいろな中小企業と対応する必要があります(これは都会の中小企業診断士と違うところです)。従業員20名以下の会社であれば、メリットとして記載したとおり、お客様と真摯に向き合うことで対応できる部分が多いのですが、ある程度の規模になると自分の得意分野でないとお客様の満足を得ることができないことが多いです。
 未経験者の方は、自分の得意分野を見つけるときに苦労される方が多いです。これがデメリットと思われます。経験者でも、自分の得意分野をプロとしてのレベルにまで上げるためには当然にこれまで以上の努力・研鑽が必要です。
 しかし、経験者は、なんとなく仕事を進めていくことで自分の背景にある分野に収束することが多いのです(自分も製造業出身でしたので結局製造業中心に対応しています)。未経験者の方は、自らがその分野を選定し、周りに宣言しそして得意分野として成長させなければなりません。これが大きな違いです。これをデメリットとして考えるのはかなり後ろ向きな考えかも知れません。選択肢が無限なのですから。

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、金沢で修業(10年ぐらい)して、故郷で支店を(北陸3県を除く)出したいという思いにも対応したいと思っていますのでご相談ください。もちろん、金沢でずっと仕事をしたいという方にも対応しています。

会社見学は原則土曜日に西井が対応していますので、ご興味があればお問い合わせいただけると幸いです。

「未経験で業界も全く違うのですが中小企業診断士として活躍できますか?」への2件のフィードバック

  1. メールにて、失礼致します。現在小売業の店長職を担当しています。現在51才ですが将来のことを考え中小企業診断士の獲得を考えています。未経験からの挑戦ですが、私に診断士をとる価値はあるでしょうか?

    1. ハラタクヤ 様
      ご連絡が大変遅くなってしまい申し訳ございません。中小企業診断士の森と申します。
      まずはコメントいただきありがとうございました。また、診断士に興味を持っていただけたことを嬉しく思います。
      価値があるかどうか、との質問についてですが、ハラタクヤ様が「何を目的に据えているか」というところになるかと思います。
      診断士の資格を取らなければできないことは、正直それほどないと思っています。ましてやハラタクヤ様の場合は(おそらく今後も)現職でキャリアを積まれていくことと思いますので、資格の必要性という意味ではそれほど高くないのではないでしょうか。
      一方で、「診断士資格の勉強」という点で申し上げれば、ハラタクヤ様の血肉となってお仕事上で発揮できる知識は多分にあると思っています。また勉強をする中でこれまでとは異なるバックグラウンドを持つ方とご縁があったりすることもあるだろうと思います。

      長くなってしまいましたが、まずは診断士の勉強や資格を通じて得られること、またハラタクヤ様ご自身の今後についてじっくりとご検討いただくと、価値を見出すことができるか自ずと答えが見えてくると思います。
      不躾な文章になってしまいましたが、何かの参考になれば幸いです。

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